鳥取、松本が先制し、前半が終了。

　千葉は、最下位が確定している鳥取に対し、15分に痛恨の失点を喫する。鳥取のMF横竹翔のミドルシュートがDFに当たってコースが変わり、逆を突かれたGK岡本昌弘の手をかすめてポストを直撃。跳ね返ったボールを永里源気が押し込み、鳥取がリードを奪う。

　それから約15分後には「松本vs.愛媛」が動く。

　29分に値千金の先制ゴールを奪ったのは松本の背番号10、船山貴之。8位からの逆転プレーオフ出場を狙う松本はスタジアムに詰め掛けた1万6885人の大観衆の後押しを受け、前半を1－0とリードしたまま折り返すことに成功した。

　残りの2カード、「札幌vs.北九州」と「長崎vs.徳島」はいずれもスコアレスのまま前半を終了する。45分間を経過した時点での順位は次のようになった。

＜前半終了時点の順位＞

4位　長崎／勝点67
5位　松本／勝点66
6位　千葉／勝点65
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7位　徳島／勝点65
8位　札幌／勝点64

後半開始直後、2点差をつけられた千葉の焦り。

　そして後半、この残り3枠をめぐる争いはクライマックスを迎える。

　松本に抜かれる形でこの時点での順位をプレーオフ出場圏ギリギリの6位に下げた千葉は、0－1のビハインドで迎えた49分に再び失点。鳥取は勢いを増し、千葉は精神的に追い込まれた。

　千葉の鈴木淳監督は後半開始と同時に、森本貴幸を投入してケンペスとの2トップにシフトチェンジ。追加点を奪われた直後の55分にはボランチの山口慶に代えてFW深井正樹を投入し、反撃を試みる。しかしゴールへ急ぐ気持ちが高まるほど攻撃は雑になり、2トップの足下にボールを収められないまま時間が過ぎていった。そしてその焦りをさらに加速させる一報が飛び込んでくる。

【次ページ】　頑なに続けた“放り込み”で千葉がようやく1点を返す。