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ママとして五輪を目指す、
岡崎朋美の「正念場」。
~42歳、6度目の切符をつかめるか~ 

text by

矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2013/11/27 06:01

ママとして五輪を目指す、岡崎朋美の「正念場」。~42歳、6度目の切符をつかめるか~<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

42歳で6度目の五輪への切符を掴むため、12月の代表選考競技会での一発逆転を目指す岡崎。

 出産後初の五輪出場を目指すスピードスケートの岡崎朋美(富士急)が、正念場に立たされながら必死にもがいている。

 ソチ五輪シーズンの幕開けとなった10月の全日本距離別選手権では女子500mで6位に沈み、5位以内に与えられるシーズン前半のW杯出場権を逃してしまった。W杯で世界の強豪と渡り合いながら調整を進めるというプランが崩れたショックは大きかったが、すぐに気持ちを切り替えたのはさすがだ。

「こういう結果になってしまったので、また一からやり直します」と顔を上げ、現在は国内レースを転戦しながら練習に励んでいる。

 最大の課題は、スタートから100mまでのスピードをいかに取り戻すかだ。スタートダッシュを得意とする岡崎はこのスピードを武器に世界トップクラスに君臨してきたが、10月のレースではベスト状態より約0秒2遅い、10秒7というラップタイムだった。神谷衣理那ら新鋭の台頭もある中で勝ち抜くために、いかに効率良くスタートダッシュできるかがカギになる。

愛娘を夫の実家に預けて「死にもの狂いで」出場権を。

 '94リレハンメル五輪から'10バンクーバー五輪まで5大会連続で冬季五輪に出場し、バンクーバー後の'10年12月23日に長女の杏珠ちゃんを出産すると、すぐにソチ五輪挑戦を明言した。「ママで五輪に出るというのは、人生におけるチャレンジ。日本のスケート界で誰もやったことのないことに挑戦したい」と、強い意志を胸に抱いている。

 '11年6月に復帰してからは、子育てと練習を両立させながら日々を過ごしてきた。今シーズンも10月いっぱいまでは杏珠ちゃんを帯同してきたが、11月以降はスケートに集中するため、大阪にある夫の実家に預けることに決めた。「その分、母は死にもの狂いで五輪切符を手にしなきゃいけない」と勝負を懸けている。

 思い出すのは'02ソルトレイクシティ五輪シーズンだ。前年に受けた椎間板ヘルニア手術と開幕直前に罹った虫垂炎の影響でシーズン前半のW杯出場権を逃したものの、12月末の五輪選考レースで見事復活して五輪代表権を勝ち取った。

 ソチ五輪の選考会は12月27~29日。ピンチに強い岡崎が、ママになってさらに強さを増した姿を見せるときが来た。

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