SCORE CARDBACK NUMBER

いち早いシード権獲得を
目指す石川遼の戦い方。
~米ツアー1年目の苦闘から学ぶ~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2013/11/22 06:01

いち早いシード権獲得を目指す石川遼の戦い方。~米ツアー1年目の苦闘から学ぶ~<Number Web> photograph by Getty Images

石川は米ツアー開幕2戦目で2位となり、早くも昨季の賞金額を上回る58万ドルに達した。

 中国の上海で開催されたWGC―HSBCチャンピオンズの3日目に衝撃的なニュースが発表された。

 来季よりPGAツアーのチャイナシリーズが行なわれるということが判明したのだ。

 詳細は未発表だが、年間12試合を開催し、その上位者には米国の下部ツアーであるウェブドットコム・ツアーへの出場権が与えられる。

 これによって、カナダ、ラテンアメリカと並んで、中国でも米国PGAツアーへの階段と道のりが確立された。この決定に危機感を抱くのは、日本ツアーである。連携がとれず、日本だけが孤立してしまったという印象は否めない。

 分断されてしまった感が強まった世界と日本。その中で石川遼は昨季に続き、今季も世界の舞台に立って戦っている。

 10月に開幕したPGAツアー第2戦のシュライナーズ・ホスピタルズ・フォー・チルドレンオープンで、石川は自己最高タイの2位となった。そもそも、石川はウェブドットコム・ツアー・ファイナルで敗者復活の熾烈な戦いを経て、ようやくシード権を獲得した経緯がある。今季はなるべく早い段階でシード権を確保したいという目論見があるに違いない。

1年間を見据えたゲームマネジメントをしていくべき。

 PGAツアーで戦う選手にとってシード権をとれるかどうかは、天国と地獄。シーズン初めにポイントを貯金できれば、1年の戦い方が大きく違ってくる。重要なのはペース配分だといえるだろう。

 歴戦の帝王ジャック・ニクラウスはこう言ったことがある。

「年間、すべての試合に出て、平均値を上げようとするのは大きな間違いだ。それでは優勝は難しい。バイオリズムの波が上昇し、ピークに達する前後が優勝する可能性が高まる。(波が)落ちるからジャンプアップできるんだよ」

 つまりは、オンとオフの使い分けが大事だということだ。

 3勤1休、4勤1休、あるいは2休など、選手によってバイオリズムは違う。石川もシード権獲得をまず目指すには、すべてに全力投球というよりも、1年間の戦いを見据えたうえで、ゲームマネジメントをしていくべきだと思う。

 そういった意味で、昨季は苦しんだ石川の今季は、ようやくステージにあがって戦えるだけの装備が揃ったといえよう。

関連コラム

関連キーワード
石川遼
ジャック・ニクラウス

ページトップ