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[バンクーバー冬季五輪/フィギュアスケート女子シングル] 浅田真央、見つめたメダルの色は、銀。 

photograph byTakuya Sugiyama/JMPA

photograph at2010/2/25

浅田真央

もう一度戻ってきたい。

 銀色に輝く大きなメダルを首にかけられると、浅田真央はそれを手にとってじっと見つめた。初めて手にした五輪のメダルの感慨に浸っていたのか、それとも望んでいたのと違ったメダルの色を、改めて確認していたのか……。

 4年前、年齢の規定でトリノ五輪に出られないことが議論を呼んだが、彼女自身はあまり気にしていなかった。“五輪に出ていれば金メダル”とまで評価されたその実力を惜しむ声も多かったが、「次だよね、真央がオリンピックに出られるようになるのは」と屈託なく微笑んでいた。彼女は、その時からバンクーバーを目標に見据えていたのだ。そしてようやく辿りついた夢の舞台で、手にしたメダルの色に納得がいかないのも無理はない。

 演技後のインタビューでは、涙と、こみ上げる感情に言葉をつまらせながら「演技には満足していないけど、アクセルが2回跳べたのはよかった」と繰り返した浅田。しかし、観客を前にした表彰式では、目を潤ませながらも涙を流さなかった。表彰台の上で控えめに見せた笑顔に、複雑な感情がにじみ出ていた。

「このすごい舞台にもう一度戻ってきたい」と浅田は語る。卓越した演技に我々はつい忘れがちになるが、彼女にとっては初めての五輪出場。次こそは満面の笑顔を見られるよう、願ってやまない。
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