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次々に才能が開花する、
日本女子ゴルフの土壌。
~世界に通用するための育成~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byTaku Miyamoto

posted2013/10/17 06:00

日本女子オープンで大会史上9人目となる複数回優勝を飾った宮里美香。日米通算3勝目。

日本女子オープンで大会史上9人目となる複数回優勝を飾った宮里美香。日米通算3勝目。

 2013年日本女子オープンの最終ホール。6mの難しいスライスラインを見事に決めて、この大会で3年ぶり2度目の優勝を飾った宮里美香は、照れた表情でこう語った。

「いやぁ。(大会初優勝した)2010年は独走の感じだったけど、今日は自分が崩れて混戦になって、お騒がせしてしまったので(笑)」

 それもそのはず、5打差でスタートし、独走態勢かと思われたリードは自身の連続ボギーなどもあり、あっという間に縮まった。15番では一時2位タイに後退するなど、思わぬ接戦となり、最後のバーディパットを外せば、佐伯三貴と菊地絵理香の3人によるプレーオフだったのだ。

 4日間で軽く3万人を超えたギャラリーは、白熱した優勝争いと同時に、若い才能も目の当たりにした。

 通算7オーバー、18位タイでフィニッシュしてローアマとなった松原由美。彼女は大阪市白鷺中に通う14歳の逸材だ。今年の全米女子アマ選手権に挑戦して、大会最少ストロークタイのメダリストに輝いた実績もある。

 また、セカンドアマとなった17歳の森田遥は、今年の日本女子アマを制している。

 次々と活躍する若手が育っていることが女子ツアーの人気を支えているのだろう。

宮里美香らを輩出した有望選手の強化システムが機能。

 考えてみれば、日本の女子ゴルフ界は次世代まで選手層が厚いといえる。それは日本ゴルフ協会が1985年から進めている有望アマチュア選手強化の成果だといってよい。ナショナルチーム・プロジェクトとして、トレーニングだけでなく、国際的なマナーも含め世界的に通用する選手を育てていくことを目的にしている。

 宮里美香にしても、森田理香子、比嘉真美子、堀奈津佳にしても、現在トーナメントで活躍している選手は、ほとんどがナショナルチームの元メンバーであるという事実がそれを物語っていると言えるだろう。

「確かに勝てたけれど、まだ自分のゴルフが甘い」と、宮里美香は、優勝の喜びに浸ることなく、反省の弁も口にした。

 現状に満足しない姿勢、常に世界に視野を向ける強い信念は、宮里だけでなく、次世代の松原からも伝わってきた。

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