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菊花賞目前。神戸新聞杯から紐解くクラシック最終決戦。~ユニオンオーナーズクラブ所属マジェスティハーツ~ 

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posted2013/10/15 19:50

菊花賞目前。神戸新聞杯から紐解くクラシック最終決戦。~ユニオンオーナーズクラブ所属マジェスティハーツ~<Number Web>

先週行われた秋華賞は、武兄弟のワンツーフィニッシュで決着し、オークスに続き2冠達成という大きな仕事を終えた武幸四郎騎手の勝利ジョッキーインタビューは、高く晴れ渡る秋空のように爽やかでした。

女の子たちの熱い闘いのあとは、いよいよ若武者たちの出番!クラシック最終決戦である第74回菊花賞(20日・京都芝3000m)の日が迫ってまいりました。
ユニオンオーナーズクラブからは、マジェスティハーツが武豊騎手とコンビを組んで出走します。

夢の舞台である菊花賞の出走権をもぎ取った神戸新聞杯をふり返ると、スタートからしっかりと折り合い、中団に位置する1番人気のエピファネイアを完全にロックオンした形で後方待機。
最後の直線にさしかかると、33.6という最速の上りで大外から強襲。驚異的な末脚でマクリにかかるという大胆な戦法に出ての2着。1着馬に2馬身届きませんでしたが、若馬らしからぬ圧巻の競馬内容に「負けてなお強し」という印象を強く残す結果になりました。

マジェスティハーツの父は種牡馬として人気の高いハーツクライ。
日本ダービーではキングカメハメハの2着。2005年の有馬記念では、国内に敵はいないとされたディープインパクトに唯一黒星をつけ、その後はドバイシーマCを優勝。さらに、欧州最高峰レースのひとつキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスでは、60.5kgを背負い小差の3着という実績の持ち主。
父になってからも、初年度産駒たちは、レベルの高さと層の厚さを誇り、一気にサイアーランキングトップ20入りを果たしています。

話を菊花賞に戻しますが、まだ若い3歳馬たちにとっての未知の世界「3000m」という長距離は、とても大きな壁となって立ちはだかり、数々の人気馬が散ってゆくこともありました。
「一番強いものが勝つ」といわれるG1レースだけあって、スタート・折り合い・騎手との呼吸・長いレース中の駆け引きなど、スタミナはもちろん、精神力や最後の瞬発力まで、トータルに地力を発揮しなくては勝つことはできません。歴代の菊花賞馬をみても、その後も活躍した名馬が多いですね。

ハーツクライの産駒たちにはある共通点があり、自己最長距離で走る時の強さが際立っていることから、マジェスティハーツも3000mの頂をめざし、敢然と登りつめていくことでしょう。

鞍上は今年のダービージョッキーである武豊騎手と役者はそろいました。当然、高い支持を受け人気になると思います。そして、それに応えるだけの準備は万全だと伺いました。
大空を貫くひこうき雲のような流星を持つマジェスティハーツ。菊花賞のゴールを1番で駆けぬけるクライマックスのシナリオを思い描いているのは、けっして私だけではないはずです。

 

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プロフィール
上坂由香(エッセイスト)

札幌市生まれ
初めて買った馬券が的中し(ウオッカの日本ダービーで馬単)ビギナーズラックが実在すると身をもって証明。
38歳から乗馬もはじめ馬産地や牧場・乗馬クラブを訪ねては馬と戯れ馬に乗る。
「夜間放牧」と称して飲み歩き知らないおじさんと競馬の話をするのが好き。

第6回Gallopエッセイ大賞受賞
週刊Gallop「競馬の流儀」リレーコラムを連載中
道新オントナWebコラム連載中

JBIS-Searchと競走馬ふるさと案内所とのコラボ企画、競馬女子部として活動中
競馬女子部ブログ→http://girls.jbis.or.jp/

 

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