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強さの陰で選手に大きな負担が……。
“野戦病院”ドルトムントの正念場。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2013/10/16 10:31

強さの陰で選手に大きな負担が……。“野戦病院”ドルトムントの正念場。<Number Web> photograph by AFLO

続出する故障者を抱え、ローテーションどころか満足なメンバーを揃えることに苦戦するクロップ。強豪を率いる本当の戦いは、ここから始まるのかもしれない。

 膨らんだ風船が萎んだだけなのか。それとも、割れてしまったのか。

 開幕から快進撃を続けていたドルトムントが危機に瀕している。

 昨シーズン終了後に宿敵バイエルンにゲッツェを奪われたとはいえ、クラブ史上最高の移籍金でムヒタリアンをシャフタール・ドネツクから、オーバメヤンをサンテティエンヌから獲得した。そのオーバメヤンが開幕戦でハットトリック、怪我のために出遅れたムヒタリアンも第4節のフランクフルト戦で先制ゴールと決勝ゴールを決めるなど、順風満帆な滑り出しを見せた。その勢いで、開幕から5連勝というクラブ記録を達成。王座奪還に向けて着々と進んでいるように見えた。

 しかし、CLナポリ戦ではGKバイデンフェラーが退場になるなど、1-2で今シーズンの公式戦で初めての敗戦を味わうと、一気にトーンダウン。3日後のニュルンベルク戦ではメンバーを大幅に落として臨み、格下相手に引き分け。そして10月5日に行なわれた第8節のボルシアMG戦でリーグ戦でも初黒星を喫して、リーグ首位の座をあっさりとバイエルンに譲ることとなってしまった。

 調子を落としただけならいいのだが、問題はその先。ドルトムントが野戦病院と化しているのだ。

欠場者イレブン、ができるほどの故障者続出。

 10月のAマッチデーの前の最後の試合ボルシアMG戦後、負傷者の多さを揶揄して、『キッカー』誌は“欠場者イレブン”が出来るとして図解で説明したほど。主力級の選手8人が負傷しており、これは当然ながらリーグで最も多い。そのリストは以下の通りだ。

●サイドバック
ピシュチェク(6月に臀部の、8月にはそけい部のヘルニアの手術を受け、全治6カ月。年内の復帰は絶望的)
シュメルツァー(太ももの筋断裂。早ければ10月19日のハノーファー戦で復帰予定)

●ボランチ
S・ベンダー(そけい部と背中の負傷。早ければハノーファー戦で復帰予定)
ケール(足首の靭帯断裂。全治6週間。早ければ11月1日のシュツットガルト戦で復帰予定)
サヒン(足首の靭帯断裂。早ければハノーファー戦で復帰予定)
ギュンドガン(下部脊椎の損傷。8月から離脱中で、復帰時期はいまだ見通しがたたず)

●攻撃的MF
ホフマン(膝の腱炎。早ければハノーファー戦で復帰予定)
ロイス(足首の靭帯断裂。早ければ10月22日のCLアーセナル戦で復帰予定)

【次ページ】 強さの秘密と、故障の原因は表裏一体。

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