SCORE CARDBACK NUMBER

ルーキーの独走許すまじ。
王者ロレンソが追撃開始。
~モトGP残り5戦、逆転Vなるか~ 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

PROFILE

photograph bySatoshi Endo

posted2013/10/11 06:00

ルーキーの独走許すまじ。王者ロレンソが追撃開始。~モトGP残り5戦、逆転Vなるか~<Number Web> photograph by Satoshi Endo

前年度王者、そしてスペイン勢の先輩としても意地を見せたいロレンソ。逆転勝利なるか。

 昨季王者のJ・ロレンソが、第12戦イギリスGP、第13戦サンマリノGPで2連勝を達成。今季の優勝を5回とした。これによりランクトップのM・マルケスとのポイント差を34に縮め、ライバルにプレッシャーを掛けられる状況に持ち込んだ。

 イギリスGPでは決勝朝のウォームアップで転倒して、左肩を脱臼したにもかかわらず優勝争いに加わったマルケスを全力でねじ伏せた。続くサンマリノGPではマルケスが予選でスーパーラップを刻んだが、決勝レースではロレンソが常に先行し、そのまま逃げ切った。

「チェコGPが終わったときには、マルケスと44点差になったし、チャンピオンシップは厳しい状態になったと思った。だからイギリスでは、とにかくマルケスに勝ちたいという気持ちだった。サンマリノでも勝つことが出来て、チャンピオンシップはわからなくなってきた。残り5戦、何があるかわからない。タイトル獲得に全力で挑むだけだよ」

コーナリングスピードに安定感が増し、5勝目をマーク。

 6月末のオランダGPで転倒して左鎖骨を骨折し、ドイツGPを欠場するなど厳しい状況が続いた。それは調子が良すぎるが故の慢心が生んだアクシデントだった。その間にスーパールーキーのマルケスが大きく成長し、シーズン中盤以降は手のつけられない速さを見せている。

 ロレンソはケガが治った後半戦も、マルケスに打ちのめされるレースが続き、何が何でも勝ちたいというチャレンジャーの気持ちに戻っていた。サンマリノGPからは、ホンダとドゥカティがすでに採用している、シームレス・ミッションが投入されている。スムーズで乗りやすくなる新機構の効果で、誰にも負けないコーナーリングスピードの安定性が一段と増したことも、ロレンソには追い風となった。一度はチャンピオン争いから脱落したように思えたが、マルケスと同じ5勝目を挙げたことで、モチベーションは高まっている。

 速さと勝負強さ。そして、誰にも負けない“我慢強さ”を武器に2度のチャンピオンを獲得してきた。残り5戦で34点差となり、事実上、逆転チャンピオンは厳しい。しかし、計算通りにいかないのがレース。ロレンソの粘り強い走りが、モトGPクラスのチャンピオン争いを面白くしてくれるに違いない。

関連コラム

関連キーワード
ホルヘ・ロレンソ
マルク・マルケス

ページトップ