日本代表、2014年ブラジルへBACK NUMBER

キャプテンマークをブラジルで!
アジア杯で試される槙野智章の資質。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2010/12/14 10:30

キャプテンマークをブラジルで!アジア杯で試される槙野智章の資質。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

身長182センチ、体重77キロ。積極的に得点も狙うDFでもあり、自らのポジションのことを、DFとFWを兼ねるとして“DFW”とも呼んだことがある

 2010年のJリーグアウォーズで、場を盛り上げたのはフェアプレー個人賞とベストイレブンを獲得した槙野智章(サンフレッチェ広島)だった。異彩を放った彼のスピーチは会場の笑いを誘うとともに、大きな拍手に包まれた。

「僕はゴール後のパフォーマンスを行なっていますが、それを何故今、皆さんに申すのかと言うと、スタジアムに来ている人、テレビで応援してくれている人に少しでも楽しんでもらえるように、そういう思いでやっています。サッカーファン以外の人もサッカー好きになってもらいたいし、子供たちにもサッカー好きになってもらいたい。ときには(パフォーマンスで)皆さんに不快な思いをさせてしまうこともありましたが、そこらへんは温かい心で受け止めてください」

 彼がいかにファンを意識しながらプレーしているか。それが理解できる一場面であった。

 カズダンスにゴンゴール……ファンを楽しませよう、その場を盛り上げようとする意識は今なお現役のベテラン選手や、ひと昔前の世代の選手たちのほうが強い。最近の若い選手のなかで、槙野のようなサービス精神旺盛なタイプは実に希少だと言える。

 槙野が主導するゴール後のパフォーマンスは確かに賛否両論あった。

 矢を放つポーズにボウリング、魚釣り……アウェーのスタジアムでやろうとして止められたこともある。ただ、こういった参加型のパフォーマンスをチーム全員に楽しそうにやらせてしまうのは、彼の一つの才能だと筆者は感じている。

23歳のキャプテン候補に寄せられる厚い信頼。

 その槙野に今年、自分自身で最も成長したと感じている要素はどこかと尋ねると「まとめる力」との答えが返ってきた。

「(自分が)若い選手だからとか、そういう意識はありません。誰が引っ張っていってもいいと思うし、誰がムードメーカーに名乗りを挙げたっていい。一人だけじゃなくていっぱいそういう選手が出てこないと、チームがよくなっていかないと思うんです。

 僕は2014年のブラジルW杯で日本が優勝するという目標を持っているんですけど、そのためにはみんな、自分がキャプテンというつもりでやらないといけないと僕は思います」

【次ページ】 ザッケローニの考える世代交代の要として存在感を示す。

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