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[バンクーバー冬季五輪/スピードスケート女子・5000メートル] サブリコバが2冠、開く日本と世界の距離。 

photograph byNaoya Sanuki/JMPA

photograph at2010/2/24

マルティナ・サブリコバ

事業仕分けと金メダル。

 2月24日(現地時間)、五輪のスピードスケート個人種目としては最後となる女子5000メートルが行われた。激闘を制したのは3000メートルに引き続きチェコ代表のマルティナ・サブリコバ(写真)。1500メートルの銅メダルと合わせて今大会で3つ目のメダルとなった。
 日本の穂積雅子は7位入賞を決めたが、レース後、「情けない」とその悔しさを周りに隠さなかった。石沢志穂は入賞に一歩及ばない9位。W杯でしのぎを削り“ライバル”と思ってきた海外の選手たちに、五輪本番では遠く及ばなかった。

 22歳のサブリコバはジュニア時代、穂積がライバルとして競っていた相手だ。この日のタイム差は実に14.05秒。今ではその背中がはるか遠くにある。試合後、穂積は「練習からすべてを見直さなければいけない」と競技への取り組みを根本から変える必要があることを認めた。14日の3000メートルでは「サブリコバの倍は練習で走らないと届かない」とその絶望的な差を語ってもいる。
 一方の石沢もライバルとの対決に臨んでいた。同走のマレン・ハウグリは昨年11月のW杯でも同組で競った相手。前回は0.32秒差での惜敗だったが、今回は10秒以上の大差をつけられての大敗。「相手が強くなった。置いていかれて悔しい」と穂積同様の厳しいコメントが出た。

 開きつつある世界との距離。長野五輪で500メートルの金メダルを獲得した清水宏保は、気絶するまで自らを追い込む苛烈な練習で有名だった。その彼が、日本勢の苦戦が続く今大会を見続ける中で「選手が責任を感じるのは当然だが(中略)それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか」(朝日新聞2月23日夕刊)と述べている。トリノに引き続き日本勢はより一層の不調をかこつことになっているが、故ないことではないのかもしれない。
 事業仕分けにより国のスポーツ関連予算は削られ、不況のため民間企業の支援も先細り気味。環境がなければ育つ選手も育たない。日本の冬季スポーツを復興させるには、穂積が語ったように日本のスポーツ政策の「すべての見直し」が必要なのかもしれない。
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