KEIBA VISIONBACK NUMBER

【血統評論家栗山求の勝負目線】スプリンターズS血統的考察 

text by

PROFILE

posted2013/09/27 17:40

【血統評論家栗山求の勝負目線】スプリンターズS血統的考察<Number Web>

先週の神戸新聞杯は◎エピファネイア(1番人気)が完勝した。

当欄では「相手探しのレース」とし、
2着▲マジェスティハーツ(7番人気)を推奨。

予想は◎▲△で馬単2000円、
3連単1万410円的中と満足の行く結果となった。

エピファネイアは、引っ掛かり癖のあった春の時点でも
皐月賞2着、ダービー2着と健闘しており、
フランスでニエル賞を勝ったキズナと比較しても潜在能力では引けを取らない。

引っ掛かり癖がだいぶ収まったとなれば、
菊花賞で連を外す可能性は低く、
今回と同じく相手探しのレースとなりそうだ。

さて、今週はスプリンターズS(G1・芝1200m)。

秋初戦のセントウルSで2着に敗れたロードカナロアが
圧倒的な1番人気に推されるのは確実。

安田記念以来の休み明けだったロードカナロアと
、夏も順調に使われていたハクサンムーン。
仕上がりの差は大きかった。

それに加えて、ロードカナロア58kg、
ハクサンムーン56kgという斤量差も大きかった。

今回は双方57kgとなる。

さらにいえば、前回のハクサンムーンは同型馬が不在だったため、
楽にハナを切ってマイペースに持ち込むという展開面の利があった。

最初の3ハロンは33秒8で、
上がり3ハロンは33秒7。

前半より後半のほうがタイムが速い「後傾ラップ」で、
要するに逃げ馬が残りやすい流れだった。

スプリント重賞ではきわめて珍しく、
過去5年間のセントウルSのラップを調べてみても後傾ラップはひとつもない。

スプリンターズSはG1に昇格した90年以降、
一度として後傾ラップになったことがなく、
例外なく前半が速くなる。

スタート地点が2コーナーの坂の頂上付近にあり、
序盤が下り坂となるため、何もしなくても自然にスピードが出てしまう。

しかも、ラストにはきつい上り坂。
中山芝1200mはこうしたレイアウトであるため、
日本で最も前傾ラップになりやすいコースであるといえる。

ちなみに、昨年のスプリンターズSは、32秒7-34秒0という流れだった。

今年3月、同じコースで行われたオーシャンSで、
ハクサンムーンは33秒1-35秒4という前傾ラップで9着と惨敗している。

このコースはハクサンムーンに向いているとはいえず、
今回は同型の逃げ馬フォーエバーマークが出走してくるので、
競り合えばキツイ流れになりそうだ。

地力強化は認めても楽な競馬にはなりそうもなく、
馬券圏内から消えることも想定しておきたい。

カレンチャンが2年連続で連対しているが、
基本的には牡馬が優勢で、
サマースプリントシリーズのような牝馬天国にはなっていない。

G1だけに軽いスピードではなく底力がモノを言うからだろう。

00年以降に連対した牝馬6頭はいずれも1~3番人気。

人気の牝馬は買えるが人気薄は買えない。
フォーエバーマーク、アドマイヤセプター、エピセアロームを
穴で狙ってみたとしてもあまり妙味はないかもしれない。

サンデーサイレンスは相性が悪く、
過去5年でこの血を持つ馬の連対馬は
キンシャサノキセキ(2回)とパドトロワのみ。

この2頭はサンデー系で唯一スプリント適性があるフジキセキを経由していた。
フジキセキ以外のサンデーを持つ馬は以下のとおり。

・アドマイヤセプター
・エピセアローム
・グランプリボス
・サクラゴスペル
・シルクフォーチュン
・ニンジャ
・ハクサンムーン
・フォーエバーマーク
・マジンプロスパー

一方で、ミスタープロスペクター、フレンチデピュティ、
ダンジグ、ニジンスキー、ヌレイエフ、ノーザンテーストは相性がいい。

これらを5代以内に2つ以上持つ馬
(サンデーを持つ馬は減点1)は以下のとおり。

・サドンストーム
・ニンジャ
・マイネルエテルネル

ニンジャは3つ持っているので、
サンデーで減点1ながら差し引き「2」で残った。

この3頭は調教の動きが良ければ穴の死角あり。

日本馬の前走はセントウルSかキーンランドCの2レースに絞られ、
休み明けは最近連対例がない。1番人気馬は信頼できる。

以上のファクターを総合的に判断し、
持ち時計、枠順と脚質、調教の動きなどを加味しつつ、
週末に最終結論を出したい。

-------------------
プロフィール

栗山求(くりやま・もとむ)
1968年生まれ、高校時代から血統研究にのめり込み、大学在学中の1989年に血統専門誌『週刊競馬通信』を発行する競馬通信社に入社。
編集長を務めたあと1997年に退社し、主に血統をフィールドとするフリーライターとなる。さまざまな雑誌・サイトに寄稿するほか、現在はテレビ・イベント・講演などの出演も精力的にこなす。
2010年に設立した株式会社ミエスクの代表取締役となり、血統・配合の総合競馬サイト「血統屋」を主宰する。
馬主や生産者を顧客とする配合コンサルタントの仕事が年々増えている。

ブログ→http://kuriyama.miesque.com/(毎日更新中)
血統屋→http://miesque.com/
栗山求 Official Website→http://www.miesque.com/motomu/

関連キーワード
栗山求

ページトップ