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未来のスターホース。ゼンノロブロイ産駒が描く未来図。~ユニオンオーナーズクラブ所属ペガサス9~ 

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posted2013/09/17 11:45

未来のスターホース。ゼンノロブロイ産駒が描く未来図。~ユニオンオーナーズクラブ所属ペガサス9~<Number Web>

今年の夏競馬は空模様との戦いでもありました。
連日の猛暑がトップニュースになる日もあれば、大雨や長雨が続き、青空の下で気持ちよく競馬をできた日は、ほとんどなかったと思います。
不安定な馬場状態に泣かされた競走馬や競馬ファンも多かったのではないでしょうか。

9月に入り、秋競馬のシーズンになりました。
例年やってくる台風の影響をできるだけ受けないように、私たち競馬ファンは、雲の切れ間に高くなった青空をみつけ、週末だけは晴れてくれますようにと祈るばかりですね。
馬産地では、1歳馬たちが育成牧場に移動して、馴致(鞍に慣れさせ、ひとを乗せるための調教)を始める頃になりました。

『馬から競走馬へ』の第一歩となる大切な季節。

ユニオンオーナーズクラブ所属の募集馬ペガサス9(牝 黒鹿毛 2月20日 矢野牧場生産 関西・今野貞一厩舎入厩予定。
父ゼンノロブロイ、母スターズインハーアイズ)は、2度目の夏を過ごし、やがて離れる故郷の大地を踏みしめながら、元気に駆けまわっていることでしょう。

一時代、その名を見ない日はなかった大種牡馬サンデーサイレンス。
ペガサス9の父ゼンノロブロイは、そのサンデーサイレンス産駒初の年度代表馬です。
3歳時から第一線で活躍し、日本ダービーではネオユニヴァースの2着。4歳時では本格的に強さを増して天皇賞・秋でG1初制覇。
さらにジャパンカップ、続く有馬記念をレコードタイムで優勝してその年を締めくくり、2004年の年度代表馬に輝きました。

翌年、英インターナショナルSに挑戦し2着に健闘するなど、種牡馬戦国時代といわれる厳しい競争の中で、海外での実績があるゼンノロブロイのような父は、そう多くないことも特筆しておきます。

ペガサス9の母スターズインハーアイズは、馬名からも窺い知ることができるように、曾祖母はディープインパクトの母ウインドインハーヘアと申し分なく、サンデー系との相性は誰もが知る抜群の配合になっています。
兄はダノンパッション、おじには7冠馬のディープインパクトと、ペガサス9は名家に生まれた女の子のようですね。

均整の取れた馬体は父譲りで、母系からはしなやかな背中のラインからもわかるように、柔軟性と軽やかさがよく伝わっています。
ディープインパクトのように、小さくまとまった頭部とバネの効いた肢体が特徴で、芝の中距離戦で切れ味を発揮してくれるのではないでしょうか。

父ゼンノロブロイ産駒は、オークス馬のサンテミリオン、秋華賞2着のアニメイトバイオ、ジャパンダートダービーを制覇したマグニフィカ、そして先日の新潟記念で優勝したコスモネモシンなど、牝馬の頂点から砂のダービーまで、ここぞという大舞台で活躍する実力馬を数多く輩出しています。
SS直子種牡馬である父の影響力は新進気鋭で、先行型の積極的な競馬を得意とする産駒と、瞬発力のある差しで勝負するクラシック向きの脚を爆発させるタイプも目立つことから、ペガサス9がタイトルを狙える逸材候補だといってもいいでしょう。

「迷った時はロブロイの牝馬を買え」
親孝行娘たちに恵まれたゼンノロブロイを賞賛する声が、成長したペガサス9を目の前にした競馬ファンからも力強く聞こえてきそうですね。

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プロフィール
上坂由香(エッセイスト)

札幌市生まれ
初めて買った馬券が的中し(ウオッカの日本ダービーで馬単)ビギナーズラックが実在すると身をもって証明。
38歳から乗馬もはじめ馬産地や牧場・乗馬クラブを訪ねては馬と戯れ馬に乗る。
「夜間放牧」と称して飲み歩き知らないおじさんと競馬の話をするのが好き。

第6回Gallopエッセイ大賞受賞
週刊Gallop「競馬の流儀」リレーコラムを連載中
道新オントナWebコラム連載中

JBIS-Searchと競走馬ふるさと案内所とのコラボ企画、競馬女子部として活動中
競馬女子部ブログ→http://girls.jbis.or.jp/

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