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最後の直線と伏兵の猛追。
~MLBプレーオフ争いが佳境へ~ 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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photograph byGetty Images

posted2013/09/07 08:01

最後の直線と伏兵の猛追。~MLBプレーオフ争いが佳境へ~<Number Web> photograph by Getty Images

8月21日、レイズ戦で本塁打を放つデイヴィス。オリオールズの命運は、この主砲の働きにかかっている。

 2013年の大リーグがホームストレッチに入ってきた。残りは大体25試合。プレーオフに進出しそうな球団はかなり絞られてきたと思われているが、大リーグでは最後の直線がわからない。連勝するチームもあれば連敗するチームもあって、どんなどんでん返しが待っているか予測がつかないのだ。

 たとえば、〈ベースボール・プロスペクタス〉というサイトのオッズ表を開いてみると、プレーオフに進出しそうな10球団は、ほぼ決まりのような印象を覚える。ブレーヴス、ドジャース、パイレーツあたりはすでに100パーセントの鉄板印を打たれているし、レッズやアスレティックスといった追走組も、95パーセントを超える確率でプレーオフ進出が予想されている。10位にランクされたレイズだけが確率75パーセントを切っているものの、11位のインディアンスが大きく離された12.1パーセント、12位のヤンキースが10.5パーセント、13位のオリオールズが9.8パーセントというのは、やや解せない数字だ。私の見るところ、レイズとオリオールズの差は、そんなに開いてない。

すべてに可能性が残るア・リーグの5チーム。

 データを見てみよう。9月3日現在、ア・リーグ最後の1席をめぐって競り合っている球団の勝敗数は以下のとおりだ。

レイズ=76勝61敗
ヤンキース=74勝64敗
オリオールズ=73勝64敗
インディアンス=73勝65敗
ロイヤルズ=72勝66敗

 ボトムラインを90勝とすれば、これら5球団には、すべてこの線に到達する可能性が残されている。ロイヤルズが残り試合を18勝6敗のハイペースで切り抜けるのはむずかしいかもしれないが、「伏兵の急先鋒」オリオールズの17勝8敗なら十分に考えられる数字だ。2012年終盤の彼らの快進撃を覚えている方なら、ドラマの再現をつい夢想してしまうのではないか。

【次ページ】 史上初の2年連続三冠王に立ちはだかる男。

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