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相性の良い“エビアン”で
宮里藍がメジャー制覇に挑む。
~取り戻した自信、3度目の優勝を~ 

text by

川野美佳

川野美佳Mika Kawano

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2013/09/05 06:00

現在世界ランク14位の宮里藍は、米国ツアー通算10勝目を目指す。

現在世界ランク14位の宮里藍は、米国ツアー通算10勝目を目指す。

 今シーズン、アメリカ女子ゴルフツアーには日本勢過去最多の5人がフル参戦している。宮里藍を筆頭に宮里美香、上田桃子、有村智恵、上原彩子の布陣。孤独なスポーツゆえ同じ言語で語り合える仲間が増えることは藍いわく「良いことはあっても悪いことはひとつもない」。

 実績のある有村と上原の加入で開幕前は欧米のメディアが“ジャパニーズセンセーションの幕開け”と書き立てたが、現時点(8月31日現在)で賞金ランクは藍の21位が最高。美香が32位、有村45位、上原54位、上田94位と苦戦を強いられている。

 それだけツアーの層が厚くレベルが高いわけだが、だからといって勝機がないわけではない。9月12日から始まるメジャー最終戦エビアン・チャンピオンシップは日本勢にとって優勝が狙える大きなチャンスといえそうだ。

小技を生かす日本勢にとって相性の良い大会。

 欧州ツアーの一環として1994年エビアン・マスターズの名称で産声を挙げた大会は10年後に賞金総額がメジャーを上回る325万ドル(約3億円)に達し今や女子ゴルフ界最高額を誇るビッグイベントに成長した。そして今年5番目のメジャーに昇格。日本勢に勝機ありという根拠のひとつは相性の良さにある。'97年には現日本女子プロゴルフ協会会長の小林浩美が、そして'09年と'11年には藍が優勝を飾った実績がある。

 根拠の2つ目は距離。舞台のエビアン・リゾートGCは全長6428ヤード(パー71)で6600~6700ヤード台が主流のグランドスラム大会にあって距離は短め。最終18番がパー5からパー4に改造され難易度は高くなったが、飛距離ではなく小技でスコアを作るタイプの日本選手にとって戦いやすい設定といえる。

 しかし立ちはだかる壁は高い。63年ぶりに開幕からメジャー3連勝の偉業を成し遂げた世界ランク1位のインビー・パーク(韓)。パークのメジャー4連勝を阻み、アメリカ勢11大会ぶりにメジャータイトル(全英リコー女子オープン)をアジア勢から奪い返した同ランク2位のステイシー・ルイス(米)。この2人は昨年も優勝争いを演じパークに軍配が上がっている。他にもCNカナディアン女子オープンでアマチュア初の連覇を達成した16歳のリディア・コ(ニュージーランド)の存在も侮れない。

<次ページへ続く>

【次ページ】 波があったパットもアドレス改善で安定。

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