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アズーリ凋落の原因は
外国人選手にあり。
~自国選手が育たないセリエA~ 

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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posted2013/08/31 08:00

アズーリ凋落の原因は外国人選手にあり。~自国選手が育たないセリエA~<Number Web> photograph by Getty Images

 本田圭佑のミラン移籍が取沙汰される中、イタリアでは「セリエAは外国人選手を減らすべきではないか」という論調が盛んになっている。

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙が発表した集計によると、セリエAに在籍する外国人選手の数は、2006~2007シーズンは全体の29.4%に過ぎなかったが、それ以降年々増加し、昨シーズンには54.7%を記録。6年間でその数はほぼ倍増し、現在では所属の半数以上が外国人選手となった。ちなみに最多はアルゼンチン人の50人で、ブラジル人が43人でこれに続く形だ。

 優れた外国人選手がやってくるのは魅力的なことではある。セリエAの歴史を振り返ってみても、'80年代のジーコやプラティニ、『グランデ・ミラン』のオランダトリオや、ジダン、シェフチェンコなど、一時代を築いた選手には外国人も多い。しかし昨今のセリエAの地位低下により、スター選手はプレミアリーグやリーガを目指すようになった。

 それにも関わらず、外国人の数は増え続けている。下部組織で時間をかけ若手を育てるのではなく、手っ取り早く「まずまず使える安い外国人選手」を獲得するクラブ方針に疑問が投げかけられているのだ。

イタリアサッカー協会でユースを統括するサッキ氏が鳴らす警鐘。

 イタリアサッカー協会でユース部門のコーディネーターを務めるアリゴ・サッキ氏は、「各チームを見てみると、外国人が多すぎて、もはやイタリアのリーグとすら思えない。イタリア代表にも悪影響を及ぼすだろう」と、警鐘を鳴らしている。

 彼が言うように、外国人選手の数が代表に及ぼす影響は確実にある。プレミアリーグも外国人選手率が55.1%と高く、イングランド代表低迷の最大の要因だと言われる。一方で、代表が好調なスペインのリーガの外国人選手率は35.3%に過ぎない。

 スペインでは下部組織で育成された選手を起用すべきという風潮が強く、この点がイタリアやイングランドとは大きく異なる。イスコやイジャラメンディ、チアゴ・アルカンタラなど、3000万ユーロの値がつくような若手は、イタリアではしばらく生まれていない。

 セリエAとイタリア代表を復興させるためには、まず各クラブが自国選手を重視する姿勢をもつことが必要ではないだろうか。

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