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<FIFAマスターで学んだもの> 宮本恒靖 「僕が考える日本サッカーの未来図」 

text by

佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2013/08/05 06:01

民族差別をなくすためのスポーツアカデミーの在り方。

「共同研究のテーマは、ボスニア・ヘルツェゴビナの戦争の後、ボスニア系、クロアチア系、セルビア系など民族が分断され、統一感を失った社会の中で、スポーツアカデミーを作ることで子供たちの民族間の差別意識をなくすことができるか。

 その中で俺がやっているのは、世界のいろんなスポーツアカデミーの在り方の調査。スポーツって、少年をいい方向に持って行けるし、リスペクトの精神やルールを守る意味を教えられるツールだと思うんですよ。そのためにミヤモト・フットボール・アカデミーを作ったこともあるので、そんな自分の信条を今回の研究に組み込めたのは良かったし、自分の興味ともリンクできているんで、しんどかったけど楽しかった」

 卒業論文は提出済で、共同研究もほぼ完成した。パソコンに残っている論文は、「ボスニアの歴史」など項目別に分けられ、105ページもあった。

「最初、前のクラスの共同研究の論文とか見て、こんなんできるのかなって思った。でも、ここまでやれたのは、チームワークの勝利やと思いますよ」

コンフェデ杯3連敗という結果から明確になった代表の課題。

 宮本が研究発表の論文作成に本腰を入れ始めていた頃、ブラジルではコンフェデレーションズカップが行なわれていた。結果は、ブラジル、イタリア、メキシコに3連敗。宮本はテレビで見ていたというが、どう感じたのだろうか。

「結果は3連敗やけど、守備のバランスと試合の進め方という課題がハッキリ見えたのは良かったと思う」

 テーブル上で両手を組み、まず宮本が指摘したのは、失点のパターンがほぼ同じだったことだ。例えばブラジル戦、先制点となったネイマールのゴールと2点目のパウリーニョのゴール。メキシコ戦で、エルナンデスに決められたゴール。いずれも素晴らしかったが、彼らに出されたクロスへの対応に問題があったという。

◇   ◇   ◇

コンフェデ杯で破綻した日本代表の守備。かつて最終ラインを統率した男は
過去の経験を踏まえ、“奪いに行く”守備意識の強化が必要だと指摘する。
それでも攻撃的な姿勢は貫くべきとザックジャパンに期待を寄せる宮本。
FIFAマスターでの日々を糧に、日本サッカーに貢献したいと語った――。

つづきは、雑誌「Number」833号、もしくはNumberモバイルでお読みください。


Sports Graphic Number 833
日本代表に問う。 長谷部主将に問う 「それでも優勝を目指すのか」
【代表OBの提言】 中山雅史×名波浩×福西崇史
【出でよ! 新戦力】 柿谷曜一朗 「ブラジルに勝てる」
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