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“史上最速の鈴鹿”は
今シーズンで見納めか。
~カギは中高速セクターにあり~ 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2010/10/06 06:00

コースレコードを更新して鈴鹿を制するのは、前回覇者レッドブルのベッテルか、それとも?

コースレコードを更新して鈴鹿を制するのは、前回覇者レッドブルのベッテルか、それとも?

 鈴鹿からコーナーが消えつつある。基本レイアウトに変更はないのだが、F1サーキットという観点で見たとき、すでに「130R」はイージーフラットで行ける名前だけのコーナーに変わった。テクニカルセクションのS字も、今やその入口は2コーナーを立ち上がってからシフトアップし全開のまま進入、ブレーキングもアクセルコントロールもしない。それだけS字のコーナリング速度が上昇しているのだ。

 現在のコースレコードは、'06年の予選Q2、M・シューマッハーがフェラーリで記録した1分28秒954(平均235.011km/h)。昨年完全優勝したS・ベッテルのQ2ベストは1分30秒341で更新とはならなかったが、理由は金曜日に降った雨で路面グリップが上がらなかったためである。今年の日本GPがノーマルコンディションで進めば、4年ぶりのニューレコードラッシュとなる可能性は非常に高い。

 PP最有力候補と見られているのはレッドブル。しかし、高速コースのモンツァではその速さに陰りを見せ、マシンの信頼性の問題も出てしまった。フロントウイング、フロアなど空力パーツの強度基準を引き上げる車検レギュレーションの一部変更に対し、彼らがその対応策に追われたのは確かだ。ハンガリーGPまで見せてきた完璧なダウンフォースバランスとは明らかな違いが感じ取れた。

フェラーリ、マクラーレンのきめ細かなアップデート。

 終盤を迎え、「チーム戦力構図」にまた新たな最終変動が起きつつある。フェラーリ、マクラーレンがきめ細かなアップデートを重ね、2人のドライバーが揃ってタイムペースを向上させてきている点が興味深い。ベースとなるパフォーマンスアップがないとこうはいかない。

 セクター1(S字)30秒032、セクター2(デグナー&スプーン)40秒221、セクター3(130R)18秒701。このシューマッハーの'06年コースレコード“区間ベストタイム”を参考にすると、セクター3の大幅な向上は必至で、昨年ここでは17秒539が出ている。

 '10年マシンの新兵器Fダクトを新チーム以外すべてが装着するなか、中高速セクターでのタイムをいかに上げるかがトップ3チームのテーマだ。来シーズンには規定の大変更があるから、“史上最速の鈴鹿”を見る最後の年になるだろう。

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