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イギリスGPが左右する、
各チームの今後の戦略。
~F1後半戦「最後のアップデート」~ 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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posted2013/06/28 06:00

イギリスGPが左右する、各チームの今後の戦略。~F1後半戦「最後のアップデート」~<Number Web> photograph by AFLO

ベッテル(右)がカナダGPで今季3勝目。追うアロンソはこれ以上離されてはならない。

 欧州ラウンド中盤戦を前にチーム戦力構図がかなり変化し、「1・2・2・2・2・2」の様相を呈してきた。

 第7戦カナダGPで今季3勝目、昨年から14戦連続上位入賞を重ねる首位S・ベッテルはいままで以上に安定度を増し、レッドブルも序盤に苦しんだタイヤ・マネージメントで打開策を見つけた。

 抜きん出たレッドブルに続くのが、追うフェラーリと攻勢メルセデスだ。第3集団からは順に、躍進フォースインディア&息切れロータス、上昇トロロッソ&低迷マクラーレン、不振ウイリアムズ&失速ザウバー、そしてマルシア&ケータハムとなる。

 次戦イギリスGPで各チームはおそらく「最後のアップデート」を投入してくる。この大がかりなてこ入れ策の成否によっては、後半戦はコースごとの最適化パーツを小開発する程度にとどめ、リソースを来季に振り向けざるを得ない。'14年パワーユニット変更に伴うレギュレーション革命は四半世紀ぶりの規模だ。新パワーユニット導入にそなえ、車体設計コンセプトも一新しなくてはならない。

 すでにビッグチームは“'14年プロジェクト・グループ”を立ち上げ、徐々にこちらに精力を傾けている。

アロンソとフェラーリは今季をとるのか、来季を見据えるのか?

 序盤戦で先行したチームは相対的に有利さを増すが、ドライバーズ部門で36点差、コンストラクターズ部門で56点差のF・アロンソとフェラーリは、今季をとるか来季にシフトするか岐路に立たされると言えよう。アロンソの勝負強さとチーム総合力によって7月にこのギャップを縮め、後半で接戦に引きずり込みたい。

 カナダGPでメルセデスがロータスを抜きランク3位に立った。だがレギュレーション違反疑惑の「ピレリ・タイヤ単独テスト問題」を抱え、20日のFIA国際法廷の展開次第ではペナルティーも予想される(註:21日にメルセデスに戒告処分などの裁定が下った)。また開幕V発進したロータスは深刻な活動予算不足に足を引っ張られ、下位に低迷する英国のマクラーレン、ウイリアムズ両名門も今季マシン改良手術が進んでいない。

 一方、中間チームたるフォースインディアとトロロッソが下剋上レースを演じ、カナダGPでは実力で名門勢を抑えた。

 意気上がる彼らの猛攻ともうこれ以上離されてはならないフェラーリの反攻。ターニングポイントに向かうF1の夏だ。

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