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歴史に残る安定感。
~プロ10年目、横峯さくらの強み~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

PROFILE

photograph byNIKKAN SPORTS/AFLO

posted2013/06/28 06:01

歴史に残る安定感。~プロ10年目、横峯さくらの強み~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS/AFLO

サイバーエージェントレディスで優勝を果たした横峯さくらは、涙を流しながらホールアウト。試合後は、笑顔で記念撮影に応じていた。

 横峯さくらは、プロデビューから今年で10年目を迎えた。日本ツアーに限って言えば、この10年で最も活躍した選手は横峯だ。日本女子ゴルフの現在の隆盛が始まったきっかけは、'03年9月、東北高校の3年生だった宮里藍がツアー優勝を果たしてプロ転向したことだったが、宮里が'06年から米ツアーに参戦した一方で、同年代の横峯は日本でプレーを続けた。この10年で19勝。宮里登場以降の日本女子ツアーで、最も多く勝っているのは横峯なのである。

2年ぶりの優勝を果たした大会で樹立した新記録。

 その横峯が今年5月第1週のサイバーエージェントレディスで2年ぶりの優勝を果たした。同時に、通算92試合連続予選通過という、日本女子ツアーの新記録を樹立した(これまでの記録は不動裕理が'99年から'02年に樹立した91試合)。

 その後も記録は続いており、6月23日に終了したニチレイレディスで通算98試合まで延びている。男子ツアーではデビッド・イシイの73試合(記録の残っている'85年以降)が最多記録だから、横峯の数字がいかにずば抜けているか分かる。この数字を超えている記録となると、米男子ツアーのタイガー・ウッズ(142試合)、バイロン・ネルソン(113試合)、ジャック・ニクラウス(105試合)くらいしかいない。

●横峯さくらの主な記録
項目 記録・内容
賞金女王 1回('09年)
1億7501万6384円(歴代最高額)
生涯獲得賞金 3位
8億7836万9372円
連続予選通過 98試合(歴代1位)
'10年4月 西陣レディスから
優勝回数 19回(歴代12位)
初優勝 10試合目(19歳4カ月)
'05年4月 ライフカードレディス
年間イーグル数1位 3回
'05年8個/'07年8個/'11年7個
※記録はすべて'13年6月23日時点。

連続予選通過の歴代1位と3位の記録を、横峯1人で保持している。

 予選通過記録というのは、プロゴルファーにとって優勝回数と同じくらい重要なものだ。なぜなら、予選落ちすれば賞金はゼロだからだ。日本女子ツアーの場合は、最初の2日間で基本的に50位タイまでに残って、最終日の決勝(4日間開催の場合は3日目と4日目)でプレーできるかどうか。決勝に残りさえすれば、たとえ最下位でも20万円程度の賞金は稼げる。賞金女王になるには、初日から出遅れた週にも、どうにか決勝に残って、最終日には立て直して少しでも順位を上げていく。そういうことが重要になる。その意味で、横峯は現在、特筆すべきゴルファーだと言える。

 横峯の記録が始まったのは'10年4月16日~18日の西陣レディスから。その前週のスタジオアリス女子オープンは初日(52位)が終わったあと棄権したため、記録としては予選落ちと同じ扱いになっている。スタジオアリス女子オープンの前には、'07年から'10年にかけて85試合連続通過という記録も作っており、これは現在歴代3位。つまり連続予選通過の歴代1位と3位の記録を、1人で保持しているわけだ。

【次ページ】 プロ転向以来、97%の試合で決勝に残っている!

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