SCORE CARDBACK NUMBER

監督の“さじ加減”で
楽しみな新代表選手選考。
~ザックの秘蔵っ子は誰だ?~ 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2010/09/23 08:00

ザッケローニ監督は誰に注目するか。10月8日アルゼンチンとの親善試合が初采配となる

ザッケローニ監督は誰に注目するか。10月8日アルゼンチンとの親善試合が初采配となる

 先日の日本代表2連戦は、結果的に新監督決定後に行なわれたが、メンバー発表の時点では、監督不在という異例の事態に陥っていた。

 選手にとっては、さぞ動機づけが難しい試合になるだろう。そんな想像をしていたら、中村憲剛に一喝されてしまった。

「次も選ばれる保証はないし、こうやって呼んでもらえるのは光栄なこと。過密日程で辛いとか、そんなの関係ない。日の丸をつけるって、そういうことでしょ」

 確かに、当の選手にしてみれば、位置づけが難しいからと、気を緩めてなどいられない。まして新監督が決まった以上、選手選考は横一線。過去の日本代表実績など、何の意味も持たないのだ。

 だが、そんな新たな選手選考は、見るものにとってはひとつの楽しみになる。

 例えば、ここに優れたドリブラーがいるとしよう。ただし、彼には守備に回ると、どうしても手を抜く癖がある。

 ある監督は、「こんなに守備をサボっては使えない」と判断するかもしれないが、別の監督は「これだけの武器を放っておく手はない。守備能力の高い選手と組み合わせれば、十分使える」と判断するかもしれない。

オフトなら森保、トゥルシエなら明神、オシムなら羽生。

 監督にはそれぞれ、自分の経験に基づく“さじ加減”がある。セリエA王者を率いた経験を持つ名将が、どんな選手を選び、それをどう組み合わせるのかは非常に興味深い。

 幸い、新監督は「できるだけJリーグを見たい」との意向を持っていると聞く。独自の切り口で新戦力を発掘し、日本代表に新たな武器をもたらす可能性は十分にある。もちろん、その候補は若手に限らない。長らく日本代表を離れていたベテランのなかから、掘り出し物を見つけることだってあるだろう。

 過去の日本代表を見ても、特定の監督の下でのみ活躍した選手は案外多い。

 オフトなら森保一、トゥルシエなら明神智和、中田浩二、オシムなら羽生直剛、鈴木啓太。ザッケローニが例外であるとは考えにくい。ザック・チルドレン? いや、イタリア人監督なのだから、「ザック・ラガッツィ」とでも呼ぶべきか。

 果たしてザッケローニは、どんな選手を秘蔵っ子に指名するのだろうか。

 正真正銘、新監督での船出となる10月の2連戦を、まずは楽しみに待ちたい。

■関連リンク► カルチョの名将は日本をこう変える! “ザック・ジャパン”の方向性を探る。
► 2014年に日本代表で、最も期待したい選手は? (言わせろ!ナンバー 結果レポート)

ページトップ