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<柔道世界選手権プレビュー> ロンドン五輪への第一歩のために。 ~日本代表注目の選手たち~ 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byShino Seki

posted2010/09/08 06:00

<柔道世界選手権プレビュー> ロンドン五輪への第一歩のために。 ~日本代表注目の選手たち~<Number Web> photograph by Shino Seki

 52年ぶりに東京で開催される柔道世界選手権は、2年後のロンドン五輪の代表に結びつく、重要な大会である。柔道では北京五輪後、国際大会の成績に付与されるポイントによるランキング制を始めた。ロンドン五輪の出場権を得られるのは男子は22位、女子は14位以内と定めているが、この五輪出場権に関してのポイント加算対象は今年5月以降の大会である。もっともポイントの高い世界選手権の成績次第で、代表争いでリードすることも遅れを取ることもあり得る。

 今大会から、各階級に各国2名のエントリーが可能になったことも、大会の行方を左右する。その影響は女子に大きいかもしれない。

 日本の女子は、昨年ロッテルダムで行なわれた世界選手権で、48kg級の福見友子、52kg級の中村美里、63kg級の上野順恵が金メダルを獲得した。3人は現在、世界ランク1位にいる。連覇を狙う彼女たちの最大のライバルであり、警戒すべき相手は同じ日本の代表選手になる。

 福見は昨年の世界選手権以降、国内外の大会に6度出場し、2つの国際大会で優勝を逃している。敗れた相手は山岸絵美、浅見八瑠奈といずれも日本の選手である。世界選手権には浅見がもう1人の日本代表として出場する。ジョシネ、ドミトルなど海外の有力選手もいるが、浅見も決して侮れない。

男女全階級を通じてポイントトップの中村美里。

 昨年4月の全日本選抜体重別選手権のあと1年5カ月にわたり全勝街道を走る中村は、ポイントも2000点を超え、男女全階級を通じてトップに立つ。圧倒的な結果を残してきた中村が最後に敗れた相手が同じく日本代表の西田優香。日本代表争いを繰り広げてきた両者は、この3年間、何度も顔を合わせてきたが、一本で試合が決まったことがなく、僅差で競り合ってきた。

 彼女たちに続く注目選手が、やはり世界ランク1位の57kg級、松本薫である。昨年は準準決勝で右手甲を骨折し、続く準決勝、3位決定戦で敗れてメダルを逃している。初優勝にかける執念は強い。さらに、10代で日本代表に選ばれた78kg級の緒方亜香里、無差別級の佐藤瑠香の戦いぶりも楽しみなところだ。

 男子は、昨年の世界選手権で大会史上初めて金メダルなしに終わっただけに、再建をかけて臨む大会となる。とりわけ日本の看板としてきた重量級に関心は集まるが、中でも100kg級の穴井隆将が注目の存在。

【次ページ】 北京五輪初戦敗退の雪辱を期す100kg超級の鈴木桂治。

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