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第2の石川遼、宮里藍を
期待させるジュニアたち。
~日本ジュニア選手権を振り返る~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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photograph byTaku Miyamoto

posted2010/09/11 08:00

第2の石川遼、宮里藍を期待させるジュニアたち。~日本ジュニア選手権を振り返る~<Number Web> photograph by Taku Miyamoto

全国中学選手権、ジュニア選手権(12~14歳)ともに制した伊藤誠道。藤沢市立湘洋中3年

 日本ジュニア選手権は、プロゴルファーを目指す競技者の第一歩である。1957年から開催されているが、当時は男子だけの大会だった。優勝者を辿ると、倉本昌弘、湯原信光、川岸良兼、丸山茂樹、深堀圭一郎、宮里優作、池田勇太、石川遼と、そうそうたる顔ぶれだ。

 女子('69年に初開催)の方でも、優勝者を見ると、福嶋晃子、横峯さくら、宮里藍、原江里菜、宮里美香など、誰もが知っている選手が並ぶ。

 現在では、男女とも15~17歳、12~14歳の2つの部門に分かれて、競技が行なわれている。 正式に日本ゴルフ協会主催となったのは'95年。以来ここ10年近くの間にジュニアのレベルはどんどん上がっている。

 例えば、女子15~17歳の部では、'97年までアンダーパーでの勝者はいなかった。だが'98年に初めて2アンダーで桶田綾子が優勝して以降、横峯3アンダー、宮里藍4アンダー、'05年の原7アンダー、'06 、'07年の宮里美香が、3アンダーと5アンダーで制覇。しかも、年々コースを難しくしているにもかかわらずだ。

 ある競技委員は「最近のジュニアのマナーや言葉遣いは、昔に比べれば、ほんと良くなっていますよ」と言う。彼ら彼女らが、このまま伸びていけば、日本のゴルフ界は、まさに世界と互角に戦えるだろうと、一瞬、思ってしまう。

ジュニア世代の成長に伴う難しさとは?

 だが一方で、10代前半に成績を残して高校、大学へと進む過程で、成長が止まってしまう選手も少なくない。メディアから脚光を浴びてしまうと、つい増上慢になり勘違いしてしまうケースもある。

 また、学業との兼ね合いの問題もある。本来、ジュニアの大会や高校、大学の競技は、夏休みに集中するが、プロのトーナメントに推薦で出場できたり、成人アマチュア選手の競技に参加したりすると、学校の授業を休まなければならなくなる。

 文武両道とは一口にいうけれど、ジュニア時代から経験を優先するのか、学業を優先するのか、悩ましいところだ。

 今年も、12~14歳の部で優勝した伊藤誠道や13歳にして2部ツアーのANAプリンセスカップを制した高橋恵などは、中学生にして注目をあびている。

 若くして才能を発揮する選手たちが順調に成長し、第2、第3の石川遼、宮里藍が出てくることを期待したい。

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