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2戦目で早くも勝利した、
スーパースター候補の実力。
~モトGPを沸かせる20歳マルケス~ 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2013/05/16 06:00

2戦目で早くも勝利した、スーパースター候補の実力。~モトGPを沸かせる20歳マルケス~<Number Web> photograph by Satoshi Endo

初開催のコースでチャンスとは予想されたが、実際に勝利してみればチームも大喜びだった。

 レプソル・ホンダからモトGPクラスにデビューしたM・マルケスが、4月21日にテキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催された第2戦アメリカズGPで、ポール・トゥ・ウインを達成した。最高峰クラスでデビュー2戦目のPP獲得と初優勝は、現役ライダーでは最速記録。さらに、F・スペンサーが1982年に達成した史上最年少PP記録(20歳153日)と史上最年少優勝記録(20歳196日)を、それぞれ、20歳62日と63日で塗り替えた。

 2位にはマルケスが尊敬するライダーとして真っ先に名前を挙げるチームメイトのD・ペドロサ、3位には昨季の王者で開幕戦カタールGPを制したJ・ロレンソが入った。今季のチャンピオン候補の二人を振り切っての大記録達成となったが、レース後のコメントは、20歳らしからぬ不敵さに溢れるものだった。

「今日はダニの後ろについていって、ラスト10周でスパートを掛けようと思っていた。前に出てからは、なかなかギャップを広げられなかったけど、思っていた通りのレースが出来た。デビュー戦で表彰台に立ったときは、とても嬉しかった。初優勝を達成した今回は、もちろんカタール以上に嬉しいよ」

開幕戦ではロッシにバトルを挑んでファンのハートを掴んだ。

 勝因はいくつもあった。まず、COTAは今季初開催のサーキットで、ルーキーでも“経験”という不利がなく、エンジンパフォーマンスにアドバンテージのあるホンダ勢に有利なサーキットだったこと。また、アップダウンに富み、ブラインドコーナーが多いことも、類い稀なライディングのセンスを持ち、度胸満点のマルケスに味方した。さらに、今のところマルケスにはチャンピオン争いのプレッシャーがない。何もかもがマルケスには追い風となった。しかし、そういったチャンスをしっかり活かしてしまう強さと速さは、まさに、スペンサーの記録を31年ぶりに破った天才ライダーならではのものだった。

 開幕戦では、もうひとりの天才ライダーのV・ロッシとのバトルで世界中のレースファンのハートを掴んだ。そして2戦目では大記録を達成して、早くも、その名をグランプリに刻んだ。これからどこまで成長するのだろうか。マルケス時代の到来は近い。今年はその第1幕を見届けるシーズンになりそうだ。

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