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ついにプロ転向を決めた
松山の偉大なる鈍感力。
~大型ゴルファーが持つ可能性~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byAFLO

posted2013/04/20 08:00

4月2日、東北福祉大学構内で行なわれた会見で、松山はプロ転向の理由と決意を語った。

4月2日、東北福祉大学構内で行なわれた会見で、松山はプロ転向の理由と決意を語った。

 東北福祉大4年生の松山英樹がついにプロ転向した。2011年マスターズでは、日本人選手初のローアマ(ベストアマ)を獲り、同年のVISA太平洋マスターズで優勝するなど、アマチュア選手として輝かしい実績を残し、いつプロ転向しても不思議ではなかった。

 2年連続でアジアアマ選手権で優勝してマスターズを2度経験している彼は、マスターズで優勝争いをしたいという想いがあったはずだ。だからこそ、出場への近道である「アマチュア」にこだわり、その切符を熱望していた。ところが、今年のマスターズの出場権を手に入れることはできなかった――。

 松山の素晴らしいところは“偉大なる鈍感力”だと、僕は思っている。

 ゴルフでは大胆さと繊細さを合わせ持つ人間が大成すると言われる。そのバランスがゲームでは効力を発揮するからだ。松山の場合は、繊細さが過敏になり過ぎないのがよい。むしろ、デリケートな部分をうまくオブラートに包んで、優位にことを運ぶ能力に秀でている。

「来年のマスターズも、世界ランキングの順位で選ばれたい」

 一昨年のマスターズ、最終日最終ホールで、松山は2m弱のパットを残していた。幾重にもグリーンを囲んでいるギャラリーからの大歓声。そんな緊張感の中で「鳥肌が立ちましたよ。でも、グリーンに上がってきたとき……あ、このパットを沈めないとやばいなって思いました」と、沈めてしまう“太さ”を見せた。

「表彰式で拍手が多すぎてびっくりしました。プレーより全然緊張しましたね。(シルバーカップは)重量は軽かったけど、重みはありました(笑)。遼より先に表彰式に出られましたね。スコアは負けたけど(笑)。グリーンジャケット見ていて、いいなって思いました。着てみたいなって感じです。まあ、それまで日本のどっかで緑のニセモノジャケット着てようかな」

 身長180cm。日本選手としては久々の大型選手だ。そして同じ年の石川遼とは対照的な風貌とゴルフスタイルを持つ。

「もちろん世界のメジャーに今年から挑戦したいと思っています。そして来年のマスターズも、世界ランキングの順位(50位以内)で、選ばれたい」

 彼の一途な目標設定は、決してブレないだろう。そして、それを実現すると思わせるポテンシャルも感じる。

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