“超前向き男”藤原正典もついに一軍初勝利を飾った！

　7月8日のヤクルト戦では、武内晋一、青木宣親ら左の好打者と対峙。武内には甘く入ったスライダーをはじき返されたが、青木は遊撃ゴロに打ち取った。試合後には「武内さんに打たれたことを反省して、青木さんを抑えられたことをプラスにつなげていきたい」と意気込んだ。その後、登板するたびに好投を見せたことで緊迫した場面での登板が増えてゆき、ついに7月20日の広島戦でプロ初勝利を挙げるにまで至っている。

　もちろん、若手だけを使いまくればよいというわけではない。勢いのある若手が活躍を見せれば、中堅・ベテランにも大きな刺激を与えられるというものだ。

　今、阪神は巨人と首位争いを繰り広げているが、以前からそういうシーズンが無いわけではなかった。今季がこれまでと大きく違うと思うのは、中堅・ベテランだけが活躍しているのではない、ということである。

　鳥谷・平野ら円熟化した中堅、復調の兆しを見せる金本らベテラン勢、そこに割って入って来た上本や藤原、鶴や大和ら若手選手たち。それらが上手くかみ合ってきた。

　阪神タイガースは2010年、新しい時を迎えている。