契約延長は明言せずとも、悲願の「デシマ」に全力を。

　2015年6月まで残っているレアル・マドリーとの契約は全うする意思を示している。一方で彼は、クラブが間もなくオファーすると言われている契約延長に対する質問には、一貫して「今は自分の契約延長は重要ではない」と答えるにとどまっている。

　その真意は本人にしか分からない。現時点で契約延長の意思がなくとも、後に心変わりする可能性もあるだろう。ただはっきりしているのは、彼が悲しみを抱きながらも毎試合全力でゴールと勝利を目指し続けていることだ。

　幸せじゃなくても、仲良しじゃなくても、プロならどんな試合でも勝つために全力を尽くせ。そんな強烈なメッセージを発揮し続けるクリスティアーノに導かれ、ここに来て他のチームメートも徐々に調子を上げはじめている。

　目指す「デシマ」（10度目のCL制覇）まであと3試合。もしウェンブリーで悲願のビッグイヤーを掲げることができれば、その時は彼もきっと満面の笑みと共に「幸せだ」と言えることだろう。