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今こそ伸び盛りの中上が、
モト2で捲土重来を期す。
~テスト走行で好調続く21歳~ 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2013/04/04 06:00

今こそ伸び盛りの中上が、モト2で捲土重来を期す。~テスト走行で好調続く21歳~<Number Web> photograph by Satoshi Endo

テストで終始上位につけた中上。16歳で世界に出て以来、最も期待がかかる1年が始まる。

 4月7日の開幕戦カタールGPに向け最後の調整の場となるテストで、モト2クラス2年目を迎える中上貴晶が今季の活躍を予感させる2番手につけた。昨年の最高位は5位で総合15位。ときどき速いけれど、その速さをなかなか結果に結びつけられない1年だった。

 予選でPPから1秒差以内に15台前後という大接戦が続くモト2は、決勝も大混戦となる。その厳しい戦いの中で、中上の所属する「イタルトランスRT」は、モト2で上位を独占するカレックス製の車体とオーリンズ製のサスペンションを使う。今年は元125ccチャンピオンで、モト2総合2位の実績を持つフリアン・シモンが加わり、ウインターテストでは2人ともに好調だった。

 その要因は、去年の反省を生かし、マシンのセットアップをじっくり進めたことにある。開幕戦までテストは3回で合計10日間。今年は天候に恵まれたこともあり、2012年型で新型の車体パーツをしっかりとテストした。比較データが揃ったところで新型にスイッチして、ベストタイムもアベレージも向上した。

「今年の目標はチャンピオン獲得。そのためには7勝が目標です」

「新型は初めて乗ったときからフィーリングが良かったんです。それでも今年は焦らずにバイクを良くしていこうとチームと話し合って、去年と比べて安定感がありミスの少ないバイクに仕上がった。まだ表彰台も優勝もないけれど、ウインターテストを2番手で終われて大きな自信になりました。とにかく表彰台に立ちたい。いま一番欲しいのは優勝です」

 中上は中学3年生のとき、史上最年少記録で全日本125ccチャンピオンに輝いた。その後もグランプリを運営統括するドルナが主催するライダー育成プログラム「モトGPアカデミー」に選ばれるなどトントン拍子の出世だった。しかし'08年から参戦したGPでは、混戦での精神力の弱さを露呈して成績が低迷し、シートを喪失。昨季、3年ぶりにGP復活を果たしたが、それでいて、まだ21歳。今がもっとも成長する時期かも知れない。

「今年の目標はチャンピオン獲得。そのためには7勝が目標です」

 全日本では2つのクラスで、出場レース全勝で王座獲得という快挙を成し遂げている。初表彰台、初優勝という最初の一歩を踏み出せば、チャンピオン獲得は、現実味を増すことになりそうだ。

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