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地元の後押しを受けて
躍進を続ける愛知県勢。
~夏の甲子園連覇を狙う中京大中京~ 

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byHideki Sugiyama

posted2010/07/16 06:00

地元の後押しを受けて躍進を続ける愛知県勢。~夏の甲子園連覇を狙う中京大中京~<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

強肩・強打を誇る中京大中京の磯村嘉孝は、主将として史上7校目となる夏の連覇に挑む

 旧勢力の低迷、新勢力の躍進が近年よく見られる高校球界だが、若干の変動はあっても強豪であり続けているのが東海地区、とくに愛知県勢だ。

 過去10年では勝率.585と上位に君臨し、'09年春からの3大会は10勝2敗、勝率.833で、2位以下の岐阜、岩手、宮城、西東京勢を引き離している。

 野球界全体を見ても、東海地区の活躍は光っている。社会人のトヨタ自動車は'07 、'08年の日本選手権を連覇、'09年の都市対抗で準優勝を果たし、今年のプロ野球界の大物新人、荻野貴司(ロッテ)、中澤雅人(ヤクルト)も同チームのOBである。

 大学球界は高校、社会人ほど華々しい実績を挙げてはいないが、'07年のドラフト会議では長谷部康平(愛知工大→楽天)、山内壮馬(名城大→中日)という個の能力に秀でた2人の大学・社会人ドラフト1巡目指名選手を輩出している。

 プロ野球では中日ドラゴンズが落合博満の監督就任以来、2度のリーグ優勝を飾り、'07年は2位通過でクライマックスシリーズ、日本シリーズを勝ち抜き、53年ぶりの日本一に輝いている。落合監督のリーダーシップは無論あるにせよ、大学、社会人、プロ野球が県内で活性化しており、地元球児を積極的に迎え入れる姿勢がなければ、中日がこれほどの躍進を見せることは難しかったに違いない。

中京大中京の捕手・磯村の二塁送球タイムは超高校級。

 さて、今年は大学、社会人、プロの関係者が舌舐めずりするような高校球児は揃っているだろうか。昨年夏の選手権を制した中京大中京はVメンバーの森本隼平、磯村嘉孝のバッテリーをはじめ有力選手が揃い、駒大苫小牧以来、5年ぶりの選手権2連覇を目論む。

 とくに注目したいのが捕手の磯村で、今春の選抜が11打数4安打、昨夏の選手権が20打数7安打8打点と当たりに当たり、昨春の選抜も入れた甲子園での通算成績は打率.395、打点9、本塁打2という迫力だ。

 ディフェンス能力を計る二塁送球タイムは、今春の選抜の対広陵戦で、2回表に2.02秒を記録して一塁走者の二盗を阻止しており、実戦のタイムとしては超高校級と表現しても大げさではない。

 中京大中京以外でも愛工大名電の外野手、谷口雄也や東邦の左腕、上村勇太などスカウトが注目する逸材は多く、愛知の牙城は当分揺るぎそうもない。

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