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日本勢が苦戦するACLに、
積極補強は特効薬となるか。
~浦和に見るアジア制覇への意欲~ 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byAFLO

posted2013/02/17 08:01

代表キャリアもあり、広島では優勝に貢献した森脇は、恩師ペトロビッチの率いる浦和へ。

代表キャリアもあり、広島では優勝に貢献した森脇は、恩師ペトロビッチの率いる浦和へ。

 AFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)に出場することは、選手にとってかなりのモチベーションとなっている。昨季のJ1終盤戦、あるいは天皇杯を取材しているなかで、それを実感する機会は多かった。

 例えば、3位で迎えたJ1最終戦に敗れ、5位に終わった鳥栖の選手は「ACLに出場できず悔しい」と話し、天皇杯を制した柏の選手は、再びACLに出場できる喜びを口にした。大会創設当初と比べると、ACLのステイタスが格段に高まっていることは間違いない。

 だが、そんな傾向と反比例するように、ACLにおける日本勢の成績はジリ貧状態にある。

 '07、'08年に浦和、G大阪が連覇した後は、'09年名古屋のベスト4が最高成績。'10、'12年はベスト8にさえ、ひとつも残っていない。昨秋出会ったウズベキスタンのあるクラブ関係者からは、「日本代表はあれほど強いのに、なぜ日本のクラブは勝てないのか」と不思議がられたほどだ。日本が現在、韓国とともにアジアをリードする立場にあることを考えると、この状況はあまりにも情けない。

レギュラー級の選手に活発な動きが見られ、にぎやかな移籍市場。

 さて、そこで今オフの移籍動向である。

 今年のシーズンオフは、特Aとまでは言わないまでもAクラス、すなわち各クラブのレギュラー級の選手に活発な動きが見られ、移籍市場はにぎやかだ。

 なかでも、浦和の積極的な動きが目立つ。昨季J1で3位となり、ACLの出場権を獲得できたことが大きく影響しているのだろう。特に、J1の上位2クラブから主力を引き抜いた(広島から森脇良太、仙台から関口訓充)のは象徴的。大胆な補強は、アジア制覇への意欲の表われだと言える。

 対照的にこれといった動きのなかったJ1王者の広島にしても、そもそも主力の大量流出が心配されていたことを考えれば、それを阻止できたことの意味は大きい。J1とACLを両立させるうえでは、心強い材料となるはずだ。

 また、同じくACLに出場する仙台、柏は、浦和ほどの派手さはないものの、堅実な補強が施された。

 果たして、浦和の積極補強が実を結ぶのか、あるいは他クラブがそれを上回るのか。いずれにしても、今季こそ、日本勢の奮起に期待したいものである。

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