ナ・リーグのDH制採用が格差解消の現実的な妥協点か。

　とまあ、一例を挙げただけだが、「見たとこ平等」の1リーグ15チーム制は、さまざまな矛盾をはらんでいる。奇数というのは、実に厄介な要素だ。が、1リーグを14球団に減らせば失業者が増えるし、16球団に拡張すれば、ふたたび地区格差が生じるのみならず、リーグ全体のレベルが下がりそうだ。

　理想をいうなら、両リーグ合わせて24球団（4×3×2）、もしくは36球団（6×3×2）にしたいところだが、これも現状無視の仮説だろう。

　となると、最も現実的なのは、やはりナ・リーグでもDH制を採用するという発想か。

　今年一年は様子を見ることになりそうだが、交流戦の日常化に対応できるシステムはきっと必要になってくる。球界にすっかり根づいたDH制だけに、これを廃止するのはもはやむずかしいように思う。