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四天王による激闘必至。
全豪はマリーに注目せよ。
~2013年のテニス界を展望する~ 

text by

秋山英宏

秋山英宏Hidehiro Akiyama

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photograph byHiromasa Mano

posted2013/01/13 08:00

四天王による激闘必至。全豪はマリーに注目せよ。~2013年のテニス界を展望する~<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

 今年最初の四大大会、全豪オープンは1月14日に開幕する。昨年の男子シングルス決勝ではノバク・ジョコビッチが5時間53分のマラソンマッチの末にラファエル・ナダルを下し、3度目の優勝を飾った。少し球足の遅い全豪のハードコートを得意とするジョコビッチが今大会でも本命だが、昨年、準決勝でジョコビッチに惜敗したアンディ・マリーの戦いぶりにも注目したい。

 '12年の男子テニス界で、マリーのロンドン五輪と全米の優勝は最大級のトピックスだった。四大大会で優勝がなかったマリーだが、全米の初優勝で名実ともに「BIG4」の仲間入りを果たしたと見る向きが多かった。念願のタイトル獲得を振り返って、彼はこう話している。

「決勝で負けてばかりだったから、自分を信じられなくなりそうだった。勝てないんじゃないか、とね。でも、やっと勝つことができて、とても興奮したよ。最後のハードルを越えることができてホッとしたというのが大きかったけどね」

20代なかばの3人と、重鎮としてにらみをきかせる31歳のフェデラー。

 5度目の四大大会決勝進出で、初めて勝てた。呪縛から抜け出せた、という思いが強いのだろう。地元ウィンブルドンで初栄冠を掲げるまで、国民の期待は重圧となって彼を苦しめるだろう。しかし、無冠でいるより、よほど気が楽になったはずだ。だとすれば、相手と駆け引きしながら、のらりくらりと戦う試合巧者ぶりにも一層磨きがかかるのではないか。

 それにしても、テニスファンにとってこれほど幸せな時代があっただろうか。4人の巨人が並び立つ男子テニス界。いずれ「伝説」となるであろうジョコビッチがランキング1位に座り、世界ランク1位在位通算302週の史上最長記録を持つロジャー・フェデラーが2位で追走する。マリーが3位にのし上がり、4位につけるのはクレーコートの王様ナダル。フェデラーを除く3人は20代半ばで、ほぼ同時にキャリアのピークを迎えようとしている。31歳のフェデラーも重鎮としてにらみをきかせる。まさに「四天王」の時代である。

 '12年の四大大会は4人でひとつずつタイトルを分け合った。今季も仲良く分け合うのか、はたまたジョコビッチが頭一つ抜け出すのか。いずれにしても激しいつばぜり合いは必至。テニス好きには、こたえられない1年となるだろう。

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