詳説日本野球研究BACK NUMBER

ヤクルトの“若手育成路線”は、
プロ野球人気復活の起爆剤となる!! 

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

PROFILE

photograph byNIKKAN SPORTS

posted2013/01/10 10:31

ヤクルトの“若手育成路線”は、プロ野球人気復活の起爆剤となる!!<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

2008年ドラフト3位で福井商から入団した中村悠平。2軍で着実に実績を積み重ね、昨シーズンから1軍に定着。22歳とまだ若手だが安定した活躍を見せた。

'13年シーズンのヤクルトは球界随一のフレッシュさ!?

 以上のことを踏まえて、今年のスターティングメンバーはこんな顔ぶれになるのではないかと予想した。

[捕]  中村悠平 (福井商・23歳)
[一]  畠山和洋 (専大北上・31歳)
[二]  田中浩康 (早稲田大・31歳)
[三]  川端慎吾 (市和歌山商・26歳)
[遊]  山田哲人 (履正社・21歳)
[左]  ミレッジ (28歳)
[中]  上田剛史 (関西・25歳)
[右]  バレンティン (29歳)
[投]  館山昌平 (日本大・32歳)、石川雅規 (青山学院大・33歳)
         村中恭兵 (東海大甲府・26歳)、由規 (仙台育英・24歳)
         増渕竜義 (鷲宮・25歳)、赤川克紀 (宮崎商・23歳)
         日高亮 (日本文理大付・23歳)、バーネット (30歳)

 外国人3人も含めた若さはパ・リーグにおいても日本ハム、西武、ソフトバンク、楽天に匹敵し、セ・リーグでは巨人、広島をはっきりと上回る。ヤクルトが実践し、巨人も注目している育成路線は、FA権を取得した選手の目が国内よりMLBに向いている現在だからよけいに貴重である。

メジャー移籍希望の選手が増加していることを、どうとらえるか?

 '04年以降、メジャーリーグに活躍の場を求めた選手を振り返ってほしい。主要選手だけ見てもこれだけいるのである。

●過去10年のMLB移籍選手
◇パ・リーグからメジャー
松井稼頭央 (西武→'04年メッツ)
井口資仁 (ソフトバンク→'05年ホワイトソックス)
城島健司 (ソフトバンク→'06年マリナーズ)
松坂大輔 (西武→'07年レッドソックス)
小林雅英 (ロッテ→'08年インディアンズ)
西岡剛 (ロッテ→'11年ツインズ)
和田毅 (ソフトバンク→'12年オリオールズ)
川崎宗則 (ソフトバンク→'12年マリナーズ)
ダルビッシュ有 (日本ハム→'12年レンジャース)
岩隈久志 (楽天→'12年マリナーズ)
中島裕之 (西武→'13年アスレチックス)

◇セ・リーグからメジャー
松井秀喜 (巨人→'03年ヤンキース)
斎藤隆 (横浜→'06年ドジャース)
井川慶 (阪神→'07年ヤンキース)
岩村明憲 (ヤクルト→'07年レイズ)
福留孝介 (中日→'08年カブス)
黒田博樹 (広島→'08年ドジャース)
上原浩治 (巨人→'09年オリオールズ)
川上憲伸 (中日→'09年ブレーブス)
高橋尚成 (巨人→'10年メッツ)
五十嵐亮太 (ヤクルト→'10年メッツ)
青木宣親 (ヤクルト→'12年ブリュワーズ)
藤川球児 (阪神→'13年カブス)

【次ページ】 若手の積極的な登用こそがチームを強化する早道だ!

BACK 1 2 3 4 NEXT
東京ヤクルトスワローズ
読売ジャイアンツ
小川淳司

プロ野球の前後の記事

ページトップ