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<W杯前年の戦い方> 日本代表強化プラン。~原博実、山本昌邦、玉田圭司、阿部勇樹の証言~ 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2012/12/27 06:00

<W杯前年の戦い方> 日本代表強化プラン。~原博実、山本昌邦、玉田圭司、阿部勇樹の証言~<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama
本大会まで残された時間は18カ月。予選・コンフェデ・親善試合を経て
W杯で最高の結果を手に入れるために、日本はこれから何をすべきなのか。
過去3大会を経験した選手とコーチ、
現強化責任者が語る本番へのロードマップ。

 重要な1年が、もうすぐ幕を開ける。

 国際AマッチのカレンダーはFIFAによって定められ、2013年は15試合が組まれている。W杯予選もすべてAマッチデイに開催されるが、日本の予選突破は目前だ。早ければ来年3月にも、出場権を獲得できる。

原技術委員長は「コンフェデ杯は最高の組み合わせ」と声を弾ませる。

原博実 Hiromi Hara
1958年10月19日、栃木県生まれ。浦和レッズ、FC東京監督を経て、'09年日本サッカー協会技術委員長に就任。W杯へ向けた代表強化の中心である。

 国際大会の参加も、すでに決まっている。6月開催のコンフェデレーションズカップだ。12月初旬の組み合わせ抽選では、ブラジル、イタリア、メキシコと同組になった。サッカー協会の原博実技術委員長は声を弾ませる。

「コンフェデ杯ではできるだけ強い国とやりたかったので、最高の組み合わせになった。楽しみですよ。3月26日のヨルダン戦で最終予選突破を決めれば、6月のオーストラリア、イラク戦から、色々なトライができる」

 W杯の前年としては理想的なカレンダーが出来上がりつつあるが、すべての日程が決まっているわけではない。とくに下半期の対戦相手は、これから埋めていくことになる。ザックことアルベルト・ザッケローニ監督が率いるチームに求められる強化プランを、過去のW杯をヒントに探っていこう。

「W杯前年に世界との実力差を測るのは重要なポイント」(山本昌邦)

 初のW杯出場となった1998年のフランス大会は、前年11月までアジア予選に費やされた。本大会への準備は、時間との格闘だった。スケジュールを練り上げたうえでW杯を迎えたのは、'02年の日韓大会からになる。

 フィリップ・トゥルシエ監督のもとでコーチを務めた山本昌邦は、「強豪国と積極的に対戦するという認識に立って、カレンダー作りをした」と振り返る。

「W杯前年に世界との実力差を測っておくのは、重要なポイントでした。'01年3月のフランス戦は0対5と大敗しましたが、この時点で負けることにリスクはありません。強豪と対戦して一人ひとりが足りないモノに気づくことで、チームは成長していきますから」

 スペインともアウェイで対戦した。ブラジル、フランスとコンフェデ杯で激突し、イタリアをテストマッチで呼び寄せた。日韓W杯で8強入りするアフリカの新興勢力セネガルとも、中立地フランスで戦っている。

【次ページ】 '01年に強豪国との対戦が立て続けに実現した理由とは?

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