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名コンビ不在の師走に思う。
もっとタッグ戦の充実を!
~プロレス大賞選考会に寄せて~ 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2012/12/09 08:00

名コンビ不在の師走に思う。もっとタッグ戦の充実を!~プロレス大賞選考会に寄せて~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

 師走だ。'12年プロレス大賞選考会が近づいているが、いつになく不作である。タッグ・チームのことだ。

 ほぼ同時期に全日本の「世界最強タッグ決定リーグ戦」(11月17日)と新日本の「ワールドタッグリーグ」(11月20日)がそれぞれ開幕した。残念ながら締切りの関係で試合結果はわからないが、最優秀タッグチーム賞に該当するコンビが見当たらない。

 大仁田厚との電流爆破マッチで話題をまいた曙がやっと全日本に復帰。だが、浜亮太とのコンビSMOPは年間を通しての実績がない。世界タッグ王座を返上してこの大会に臨んだゲット・ワイルドの大森隆男、征矢学組にしても、言動とチームプレーがチグハグで心に響かない。昨年の最優秀タッグ受賞コンビ、大日本の関本大介、岡林裕二組は曙組に敗れてアジア・タッグ王座から転落したのが痛いダメージ。大型の諏訪魔、ジョー・ドーリング組も急造コンビのイメージが否めない。どのチームも決定打がないのだ。

リーグ戦開催するための、その場凌ぎのコンビでは浸透度が……。

 新日本のコンビも同様である。バランスがとれているのは後藤洋央紀、カール・アンダーソン組で、目新しくて旬はYOSHI-HASHI、オカダ・カズチカのコンビ。天山広吉、小島聡組は時代が過ぎた。目立つのは暴走ファイトの矢野通、飯塚高史組だが、彼らだけでは困る。

 4月に行なわれ、モハメド・ヨネ、丸藤正道組が優勝したノアのグローバル・タッグリーグ戦も、緊張感がなくいまひとつだった。

3団体の現場責任者にお願いしたいことは、もっとタッグのカード編成を大事にしてほしいということだ。タッグ・リーグ戦開催のための、その場凌ぎのコンビ作りでは観客がついてこない。

 リーグ戦、あるいはトーナメント戦開催にしても、シリーズ限定のコンビと年間を通しての固定チームを作ることが必要だろう。ファンにタッグ名を浸透させることが先決だ。

 シングル戦、タッグ戦両輪あってのプロレスである。シングル偏重ではバランスが崩れる。ジャンボ鶴田、天龍源一郎組と“ミラクルコンビ”ハンセン、ブロディ組の熱風は、決して夢幻ではなかった。昭和の黄金時代に一歩でも近づくためにも、新春には「ビシッ」とタッグのビジョンを打ち出して欲しいものだ。

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