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<韓国・中国勢を迎え撃て> 女子ゴルフ、時代を変えるヒロインたち。~森田理香子、吉田弓美子、木戸愛~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2012/11/08 06:01

<韓国・中国勢を迎え撃て> 女子ゴルフ、時代を変えるヒロインたち。~森田理香子、吉田弓美子、木戸愛~<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama
今シーズンの国内女子ゴルフツアーは韓国勢、中国勢の躍進が目立った。
その厳しい状況の中で、森田理香子、吉田弓美子、木戸愛らの若手選手が
成長の跡を見せている。今後の女子ゴルフ界を背負って立つであろう、
時代を変える3人のヒロイン候補に迫った。

 今年の女子プロゴルフでは、韓国勢に加え、新たに台頭してきた中国勢――フォン・シャンシャンの9試合で賞金ランキング4位(10月30日時点)という、驚くべき成績が目を引く。日本勢は、3年連続で賞金女王を逃す可能性が高い。宮里藍や宮里美香が米ツアーで結果を出す一方、日本ツアーでは、日本勢が地盤沈下しているような印象があるかも知れない。

 だが、韓国勢や中国勢を迎え撃って、日本ツアーの主役を日本勢に取り戻す、その役割を託せるスケールを持った若い力が、それぞれ今年ツアー優勝を果たした。森田理香子、吉田弓美子、そして木戸愛。森田と木戸は22歳。吉田は25歳だが、プロテスト合格は3年前だから、プロ経験は3人ともほぼ同じだ。

森田、吉田、木戸の共通点は、恵まれた体格と飛距離が出ること。

 この3人には、いくつか共通点がある。まず、日本の女子ゴルファーとしては体格に恵まれ、飛距離が出ることだ。森田と吉田は164cm、木戸は172cm。日本女子プロゴルフ協会が5月のサロンパスカップで計測したドライバー平均飛距離では、1位は森田で265.7ヤード。吉田と木戸も、基本的に250ヤード前後、飛ばす力を持っている。

 また、ゴルファーとして育ってきた環境も似ている。3人とも、祖父や父親といった身近な人の影響で8歳から10歳の時期にゴルフを始め、ゴルフ教室でエリート教育を受けた経験はない。したがってスイングに関しては野性的なイメージがある。

ダンロップOP優勝にイーグル奪取8回と、森田が今年見せた爆発力。

Rikako Morita
1990年1月8日、京都府生まれ。'10年、大塚家具レディスでツアー初優勝。今年、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで2勝目を果たす。164cm、57kg。

 3人の中で、賞金女王を争うところまでは行かなかったが、今年、有村智恵と並んで、外国勢に対抗したのが森田だった。一昨年の大塚家具レディスでツアー初優勝はしているが、この時は雨の影響で2日間の開催だった。今年9月、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでようやく3日間での優勝を遂げ、次代のエース候補として実績を作った。飛距離を生かして、今年はすでにイーグル奪取8回。これは日本ツアー参戦プロの中でトップの回数だ。獲得賞金も7000万円を超え、トップ5に入る可能性が高い。

 課題はグリーン周辺からのショットだ。パーオンできなかった時にパー以内のスコアで切り抜ける「リカバリー率」が63.2%で全体の24位。ここが向上してくれば、間違いなく賞金女王の候補になってくるだろう。

【次ページ】 昨年まで未勝利だった、吉田の躍進を支えたものとは?

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