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長友が人生初の退場で思い知った、
“ミラノ・ダービーの魔物”とは? 

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byMaurizio Borsari/AFLO

posted2012/10/14 08:01

長友が人生初の退場で思い知った、“ミラノ・ダービーの魔物”とは?<Number Web> photograph by Maurizio Borsari/AFLO

退場を告げられる長友。試合後、敵であるミランのDFダニエレ・ボネーラが「今日の審判は、長友の退場も含めて多くのミスを犯した」と語るほど、疑惑渦巻く試合となった。

イエローカード乱発の主審に低評価がつけられた試合。

 試合翌日の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、長友へ採点4のチーム最低点をつけ、「ハンドは軽率だった。“Nagato-no”」と辛口評価。ただし、イエローカードを乱発したバレーリ主審にも低評価の4点がつき、「同点にすべき明らかな誤審があり、ダービーを裁くのに不適格」と酷評を受けた。彼には、ビッグマッチで笛を吹く機会はしばらく回ってこないだろう。

 もしミラノ・ダービーに魔物がいるのなら、来年2月の再戦では、長友が魔物を味方につける番だ。指揮官ストラマからの信頼を勝ち取っている長友には、汚名返上のチャンスは必ずある。

 ダービーで不完全燃焼だった分、日本代表の欧州遠征で存分に暴れてくれることを期待したい。ブラジル戦を終えてミラノへの帰路に就くとき、長友は勝気で精悍な表情を取り戻しているはずだ。

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