今の宇佐美が自信とやる気に満ちあふれている理由。

「悪い流れを断ち切るようなプレーをしないといけないと思っていました。自分がそれを出来るかなと思いながら試合に出たんですけど、まぁ、全然、余裕持ってできましたし。だから、あとはチームを勝たせるくらいのプレーをしないといけない」

　続くハノーファー戦でも、チーム最多タイとなる3本のシュートを放つなど、存在感は感じさせた。しかし、ゴールに絡むことは出来ず。1－1の状況で自らに代わって出場したフォラントは2アシストをマークして、3－1での勝利に貢献した。フォラントの方がチームの勝利に貢献できる選手だと評価される可能性もある状況だ。だが、試合後の宇佐美は力むことなく、きわめて穏やかにこう話した。

「次に俺が出れば負けないようにするだけ。今日は彼が出て2アシストと結果を残したので、次は俺が出て結果を残せばいい。相乗効果じゃないけど、それが“チーム”だと思います」

　実際、フライブルク戦の3日後に行なわれたシュツットガルト戦では力強いドリブルから決めたゴールを含め、1ゴール、1アシストの活躍を見せた。

　宇佐美には何が大切なのかがわかっている。

　自らが結果を残し、チームを勝利へと導くことだ。昨シーズンはスター軍団のバイエルンにあって、決して陽の当たる存在ではなかった。でも、今は違う。正真正銘の中心選手として期待されているのだ。中心選手には、チームの勝敗を左右するチャンスと責任がある。だからこそ、今の宇佐美は自信とやる気に満ちあふれているのだ。