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4年目の初優勝。
~2人の宮里の歴史的活躍~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byAction Images/AFLO

posted2012/10/02 06:00

4年目の初優勝。~2人の宮里の歴史的活躍~<Number Web> photograph by Action Images/AFLO

宮里美香は、全英女子オープンで4位、さらに日本女子オープンでも4位と、日米のメジャーで安定した好成績を見せている。

 宮里藍と宮里美香、2人の日本人ゴルファーが、今季注目すべき成績を挙げている。

 現在賞金ランキング4位の宮里藍にとって、初の賞金女王もまだまだ可能性がある。また8月19日、セーフウェイ・クラシックで米ツアー初優勝を果たした宮里美香は今季、全米女子プロ選手権2位タイ、全米女子オープン7位タイ、全英女子オープン4位と、メジャー大会で好成績を残している。残り2カ月で、米ツアー2勝目を挙げる可能性は十分にある。

 2人の宮里の活躍は、ロンドン五輪の陰に隠れ、日本のメディアではあまり大きく扱われなかったが、今年の実績は間違いなく画期的なものだ。宮里藍は今季すでに2勝を挙げ、10月1日時点での賞金額は117万4289ドル(約9394万円=1ドル80円換算)。トップに立っている朴仁妃(韓国)は166万9608ドル(約1億3357万円)だから、5、6試合あれば逆転可能な位置につけている。

 そして宮里美香も104万2785ドル(約8342万円)で現在8位。賞金ランキング・トップ10に、日本人選手が2人というのは史上初めての状況だ。これは野球で言えば米大リーグの打率トップ10に日本人野手が2人といった状況と同じようなものだが、野球界でそういうことはまだ実現していない。そう考えると、2人の宮里の活躍が、歴史的にも重要なものであることが分かる。

宮里美香のティーショットは、全米でも屈指の正確性。

 中でも今年、興味深いのは宮里美香の方だ。賞金ランキングは8位だが、出場した試合数は17試合で、トップ10選手の中では3番目に少ない。6月以降は10試合で、3位タイ、2位タイ、2位タイ、7位タイ、16位タイ、7位タイ、優勝、15位タイ、7位タイ、4位。10試合中8試合でトップ10入りという安定ぶりだ。

 この安定した成績を支えているのは、何と言ってもティーショットの正確性である。今年のフェアウェー・キープ率は85.5%で、米ツアー全選手中のNo.1。身長は160cmだから、長いクラブを大きく振ることには向いていない。したがってドライバー平均飛距離は241ヤードで全選手中の129番目に過ぎないが、フェアウェーを外さない正確さで、パーオン率(2パットならパーになる打数でグリーンにのせる確率)も73.3%と、これも全選手中7番目の数字だ。パーオン率は昨年の68.5%(全体24位)から大幅に向上しており、アイアンショットの成長が、今年の躍進のカギになっていることが分かる。

 平均パット数も1.77で全体6位と優れている。パーオンしている限り、大崩れすることはほとんどないゴルフを展開している。

【次ページ】 一方、宮里藍が得意とするのは、ピンチからのショット。

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