一流の選手としての風格を身につけるために……。

　ボールを受けただけで、相手を畏怖させるような風格。それこそがビッグクラブでプレーする香川が、身につけなければいけないものだろう。以前、彼はこんなことを語っていた。

「存在感のある選手になりたい。サッカーでもそうだし、堂々としている人間になりたい」

　86分6秒、チーム3位となる2本のシュート、そして決勝ゴールのアシスト。ユナイテッドにおけるCLの初陣で、香川はまずまずの結果を残した。

　これからも、決定的なアシストを、そして歓喜を巻き起こすゴールを、積み上げていく。それが一流の選手としての風格を身につけるために不可欠なことだろう。

　ヨーロッパの頂点に登りつめるポテンシャルを持ったクラブの一員となった今、香川にはそのための最高の舞台が用意されているのだ。これを幸せと呼ばずして、なんと呼ぼうか。