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萩野公介、新記録連発で
開けるフェルプスへの道。
~4年後のリオ五輪に向けて~ 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byNIKKAN SPORTS/AFLO

posted2012/09/23 08:00

萩野公介、新記録連発で開けるフェルプスへの道。~4年後のリオ五輪に向けて~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS/AFLO

順当勝ちしたJOC。レース後、背泳ぎでも「200mで入江さんを超えたい」と語った。

 その勢いはとどまることを知らない。ロンドン五輪の400m個人メドレーで銅メダルを獲得した萩野公介は、帰国後、休む間もなく大会に出場して好記録を連発している。しかも、“専門外”の種目でのことである。

 400m個人メドレー以外の種目に出場した8月中旬の高校総体では、初日の400m自由形で大会新記録をマークして優勝。2日後の200m背泳ぎは、ロンドン五輪銀メダルの入江陵介が持つ高校記録を更新する1分55秒81で優勝したが、これはロンドン五輪の同種目で6位入賞に相当するタイムである。

 8月26日に開幕したジュニアオリンピックカップ(JOC)では、本職の400m個人メドレーで優勝したのに加え、背泳ぎ200mで高校総体からさらにタイムを縮める1分55秒74、100mでも入江の高校記録を更新し、ともに優勝を果たした。200mで狙っていたのはロンドンなら4位に相当する1分55秒台半ばだったという。それにはおよばなかったが、多忙なスケジュールのもと、練習不足は否めず、大会続きで疲労もある。そもそも、決して背泳ぎなどに本格的に取り組んできたわけでもない。その中で出したこれらの結果は、幅広い種目でのポテンシャルの高さを示すものである。

本人も「どの種目でも勝てるのが強い選手だと思います」と意欲。

 そこから連想されるのは、数多くの種目の第一人者として、オリンピックで金メダルを18個獲得しているマイケル・フェルプス(アメリカ)だ。フェルプスは、はじめから多種目で強かったわけではない。もともと得意としていたバタフライで世界一となったあと、個人メドレーの強化に着手。この種目でもトップに立ってから自由形に本格的に取り組み、第一人者となった経緯がある。

 萩野のオリンピック後の一連の活躍は、それを思い起こさせるし、重ね合わせて考えたくなる。

 当の本人も、手ごたえを得たのか、意欲をはっきりと表す。

「(ライアン・)ロクテ、フェルプスのような強い選手になりたいです。どの種目でも勝てるのが強い選手だと思います」

 日本では、世界のトップレベルにおいて、複数の種目で活躍する選手は稀だった。そういう点からも、2016年のリオデジャネイロ五輪までの萩野公介の4年間が楽しみだ。

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