SCORE CARDBACK NUMBER

興行中止、買収、初上陸……
格闘技界の止まない動乱。
~K-1新体制など、成功の鍵は?~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

PROFILE

photograph byBen Pontier

posted2012/09/11 06:00

興行中止、買収、初上陸……格闘技界の止まない動乱。~K-1新体制など、成功の鍵は?~<Number Web> photograph by Ben Pontier

ショータイムのルッツCEO(左)とグローリーのブーン会長(右)が揃い、買収を発表。

 9月17日、横浜で開催予定だった「イッツショータイム」が延期になった。理由はオランダに本部を置き、ショータイムを運営する「ヨーロピアン・ファイティング・ネットワーク」が対立組織といわれていた「グローリー・スポーツ・インターナショナル」に買収され、その調整に追われているからだ。

 9月上旬現在、代替日時はアナウンスされていない。そもそも、延期という表現を信用している関係者は少数派だ。「横浜大会だけではなく、ショータイムそのものもなくなる」という噂もあるだけに、横浜で試合が組まれていた選手たちはショックを隠しきれない。長島☆自演乙☆雄一郎は「体重を落としながら気持ちを上げていたのに……。まさにいまの日本の格闘技界を表しているような出来事ですね」と伏目がちに語った。

 長島の見方は間違っていない。昨年、K-1は中国大会の開催を発表しておきながら、大会直前になって中止を発表した。今回のショータイムの件も含め、あまりにも不確かな話が多すぎる。今年5月、新体制のもと、ショータイムの協力を経て新たなスタートを切った新K-1は大会終了後、ショータイムとケンカ別れ。新たなヨーロッパのパートナーとして東欧圏を中心に活動を続ける「スーパーコンバット」と手を結んだ。

グローリーが計画する日本大会の出場予定者に、シュルトらの名も。

 旧K-1に出場していたトップどころの多くはグローリーが抱え込んでいるだけに、新K-1はトライアウトを実施し、若い男性層をターゲットにしたケーブルTV局SpikeTVとの放送契約を発表するなど、アメリカでの地固めを着々と進めている。来る10月14日の両国国技館大会で戦力が公になることだろう。

 一方、グローリーの方も新ブランド「グローリー・ワールドシリーズ」のひとつとして12月の日本上陸を明言。セーム・シュルト、レミー・ボンヤスキーらが出場する16人制の世界トーナメントを計画中だ。70kg級の超大物ジョルジオ・ペトロシアンも出場する可能性が高い。

 ショータイムの存在が幻と化しつつある現在、立ち技格闘技の世界地図は「グローリーvs.新K-1」という図式を中心に描かれていくのだろうか。もっとも、日本大会の成功のカギは魅力的な日本人選手の確保。水面下では熾烈なスカウト合戦が行なわれているのかもしれない。

関連コラム

関連キーワード
長島☆自演乙☆雄一郎
セーム・シュルト
レミー・ボンヤスキー

ページトップ