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パナソニック覇権奪回の
キーマン、ホラニが復帰。
~ラグビー・トップリーグ開幕~ 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2012/08/31 06:00

パナソニック覇権奪回のキーマン、ホラニが復帰。~ラグビー・トップリーグ開幕~<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

トヨタ戦で好プレーを見せたホラニ。パナソニックの開幕戦は9月1日、リコーと激突する。

「まだ本調子じゃないけど、不安は全然ないですね」

 ホラニ龍コリニアシは、浅黒い肌に光る汗を心地よさそうに拭った。

 8月17日、太田市で行なわれたパナソニックとトヨタ自動車のプレシーズンマッチ。隣町の館林市では最高気温38度を記録した酷暑の中の試合で、ホラニは最初の40分間NO8でプレー。24対14の快勝にチームを導いた。何しろホラニの出場した最初の40分間は19対0の完勝ペースだったのだ。

「彼が入ると全然違う。アタックでもディフェンスでも粘り強いし、何でもできる」。中嶋則文監督は舌を巻いた。

 ホラニは昨年9月、W杯初戦のフランス戦で開始直後に右膝を負傷。それでも「4年間準備してきたW杯なのに、たった10分で終わりたくなかった」とプレーを続けたが、前半35分で交代。試合後に診察すると、前十字靱帯が切れていた。そのままNZで靱帯再建の手術を受け、NZでリハビリし、W杯決勝の当日、10月23日に日本へ戻った。

「足を曲げられないから、飛行機がゼッタイに空いている日に乗ろうと思って。予想通り、ガラガラでした(笑)」

昨季はW杯での大ケガで全休。まずは「自分ができるプレーを」。

 昨季は公式戦を全休。チームはプレーオフも日本選手権も決勝でサントリーに敗れ準優勝。チーム名をパナソニックに変えて最初のシーズンは、5年ぶりの無冠に終わった。となると「今年は自分が」という思いが強くなりそうだが……ホラニの答えは自然体だった。

「自分ができるプレーをするだけです。ムリしてケガしたらまた1年棒に振るし、僕が1人で戦うわけじゃないから」

 10年目のトップリーグが始まる。王座奪還を目指すパナソニックには、現役オールブラックスの巨漢CTBソニービル・ウィリアムズ加入というトピックの一方、日本代表HO堀江翔太とSH田中史朗はNZのオタゴ州代表に挑戦中で、チームに戻るのは10月以降だが「去年若手が成長したし、2人には思い切り成長してきてほしい」とホラニは言い切った。

 大久保直弥新監督のもと連覇に挑むサントリー、2年連続無冠から雪辱を期す東芝、廣瀬佳司新監督が名門再建を目指すトヨタ自動車……14通りのアプローチを経てきた14チームが、真冬のファイナルを目指す、長く険しい戦いが始まる。

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