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八百長問題で大揺れの王者ユーベ、
コンテ監督の処分を巡り徹底抗戦。 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2012/08/10 10:30

八百長問題で大揺れの王者ユーベ、コンテ監督の処分を巡り徹底抗戦。<Number Web> photograph by AFLO

八百長問題に関して、検察側から1年3カ月の出場停止処分を求刑されたユベントスのアントニオ・コンテ監督。求刑前には「心配していない」と強気な言葉も口にしていたが、今は何を思うのか。

 王者ユベントスの周辺が騒がしい。

 昨季のセリエAを無敗で制したユーベは、11日に北京で開催されるイタリア・スーパー杯へ臨むが、そのベンチに優勝監督コンテの姿を見ることはできない。CL復帰も控える今季、華々しく欧州サッカーの表舞台へ舞い戻るはずの“貴婦人”に、思わぬ形でとんでもない火の粉が降りかかっているのだ。

 1年以上にわたってカルチョ界を揺るがし続けている国際違法賭博事件を巡って、検察団とイタリア・サッカー協会は八百長や不正行為に関わった関係者への処分を進めている。すでに2度開かれた懲罰委員会では、計39クラブへ勝ち点剥奪や罰金処分が、選手ら87人には出場停止や資格停止などの処分が下された。

 今月1日から始まっている第3次懲罰委員会では、新たに13クラブと45人の関係者へ処分が決まる。今月25日のセリエA開幕までに処分確定を急ぎたい協会側だが、“大物”コンテの処分をめぐって事態は紛糾している。

検察と協会の疑惑追及に、ユーベ側は徹底抗戦を宣言。

 検察の捜査の中心となっているのは、多数の八百長試合があったとされる2010-11年シーズンのセリエBだ。当時シエナを率いてセリエA昇格を果たしたコンテには、元MFカロッビオの自供によってリーグ終盤2試合の八百長関与の疑いが強くもたれている。

 検察側はコンテに対し、1年3カ月にわたる長期の監督資格停止を求める略式命令を懲罰委員会へ請求した。

 さらに、昨季から3バックの中心となったイタリア代表DFボヌッチにも、バーリ所属当時の八百長関与疑惑によって、出場停止期間3年6カ月という厳罰請求がなされ、他にもMFペペ(同1年)やコンテのテクニカル・スタッフ2人へ重い処分請求が起こされている。

 事前の司法取引を無視された格好のユーベ弁護団とアンドレア・アニェッリ会長は怒り心頭。懲罰委員会とサッカー協会に対し「独裁者たちめ!」と公に毒づくと、8日以降に下される処分の内容如何を問わず、法廷闘争での全面対決も辞さないことを表明した。

 この1年、ユベントスとイタリア・サッカー協会による場外戦はヒートアップする一方だ。

【次ページ】 約445億円の損害賠償の請求で、反撃の狼煙を上げる。

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