中継ぎ以降の安定感で日本ハムの2位以上は安泰。

――福浦さんのロッテは前半戦パ・リーグ首位で折り返しました。

「いや、話の端々から危機感を感じたよ。まぁ前半戦、ガンガン投げて投手陣を支えてたルーキーがへばっちまったしな。どう考えたって後ろは厳しくなるだろ。ただ野手はいいな。あの角中（勝也）ってのは四国IL出身だろ。常に一生懸命の姿勢はヘンな勘違いもしねぇだろうし好感が持てるねぇ。あと個人的には根元（俊一）が定着してくれて嬉しいね。本人とは面識ないんだけど、両親とキレイな姉ちゃんが店によく来てくれるのよ。で、お母さんから『サインを頂きたいんですけど』って頼まれて快諾したら「宛名は“俊一くんへ”でお願いします」……って息子じゃねぇか。そんな縁から応援してるのよ」

――そのロッテと日本ハムが激しい首位争いを繰り広げています。

「相変わらずあの中継ぎ以降の投げっぷりは惚れ惚れするね。武田久が負けても、他が安定してんだからハムは2位以下には落ちねぇだろ。楽天も形ができつつある。横浜から行ったハーパーや藤田（一也）も、楽天にいる方が存在感あるし」

「オリックスは最下位だけど、まだわかんねぇよ」

――ノリさんやルイーズもいる、楽天と横浜間のヘンな人材交流は何なんでしょうね。

「知らねぇよ。ただ、渡辺（直人）にしても藤田にしてもトレードに出すなんてヒドいって言うやつもいるけどよ、結局プロなんて結果を残さなきゃ明日はどこにいるかわからない世界。俺が現役の時も波留（敏夫）さんがいきなり中日にトレードされてさ、その日の試合に即出てたんだよな。めちゃめちゃ仲が良かった万永（貴司）さんなんかショックで練習中から泣いちゃったんだけどよ、それを見た監督が『何だオマエ？ 試合でれねぇなら二軍行くか』ってさ……。これがプロの世界なんだよな。万永さん、その後もナゴヤ行くたびに波留さんと飲んでたよ。そういうことしたら監督に嫌われるのわかってんのに。今の川崎（宗則／マリナーズ）もそんな感じじゃねぇの」

――その川崎が抜けた昨年日本一のソフトバンクも5位に低迷するなどパ・リーグは混戦状態ですね。

「しかしパ・リーグは面白いね。どこが来てもおかしくないって、本来野球はこうでなくちゃいけねぇよな。シーズン前にただの目立ちたがりで『優勝する』って野村（弘樹）さんが予想したおかげでオリックスは最下位だけど、まだわかんねぇよ。あの野球は俺好きだし」

――そうなんですか？

「バルディリス。あれ、いいよ。守れるしさ。52番。平野が投げ過ぎなのが気になるけどよ、まぁ遅れてた寺原も戻ってきたし盛り返してくるだろ。そういえばこの前、オリックスの寺原が齋藤俊雄を連れてきたな。俺とは入れ替わりの入団なんだけど、あいつもいい男だね。エラく恐縮してたわ。『わたりさんが宴席で先輩にホルモン焼きをぶん投げたという伝説を聞きました』とか言ってよ」

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