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錦織圭、92年ぶりのベスト4は逃すも、
五輪テニスに光を当てた快進撃。 

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秋山英宏

秋山英宏Hidehiro Akiyama

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photograph byGetty Images

posted2012/08/03 13:10

錦織圭、92年ぶりのベスト4は逃すも、五輪テニスに光を当てた快進撃。<Number Web> photograph by Getty Images

準々決勝、第15シードの錦織は、第8シードのデルポトロと対戦。第2セットはタイブレークまで粘ったが、同世代最大のライバルの壁は厚く、4-6、6-7とストレート負けを喫した。

4年に一度の祭典の後は、ただちにツアーという日常へ。

 ウィンブルドン選手権のあとは米国で2大会に出場し、いずれも8強入りした。しかし、アトランタ・テニス選手権では添田豪に完敗するなど、調子は上がらなかった。父親の錦織清志さんは「テニス自体に元気がない」と、五輪を控えた愛息の状態を心配したという。

 ところが大会が幕を開けると、錦織は快進撃を見せた。1回戦突破は、五輪テニス競技での日本男子88年ぶりの勝利となった。その活躍によって、五輪では他の競技に埋没していたテニスに改めて光が当たった。

 4年に一度の祭典が終われば、テニスプレーヤーはただちにツアーという日常に戻らなくてはならない。ロンドン五輪での4試合は、シーズン後半戦に臨む錦織にとって、大きな推進力となるだろう。次は「4年後」ではない。あと3週間もすれば、今年最後の4大大会、全米オープンが幕を開けるのだ。

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