南アフリカW杯出場国BACK NUMBER

  もし、挫折によって人が成長するなら、今回のオランダはこれまでとは一味違うチームになるだろう。移籍で苦汁をなめた元エリートたちが、新天地となるクラブで息を吹き返しているからである。
  その代表例が、スナイデルとロッベンだ。
  昨年夏、2人はレアル・マドリーから、“不用品”として放出された。ブラジル代表のカカ、ポルトガル代表のC・ロナウドを獲得して“新銀河系軍団”となったチームには必要ない、と判断されたからだ。
  しかし今季、2人はその悔しさを復活のエネルギーへと転換した。スナイデルはインテルで絶対的な司令塔に成長。ロッベンはCL準々決勝のマンチェスターU戦でボレーシュートを決めるなど、大事な場面でゴールを量産。メンタルの弱さを指摘されることが多かった彼らが、世界基準のタフさを身につけている。
  今年4月、オランダ代表の公式ホームページがアンケートを行なったところ、実に61%もの人が「今年のワールドカップで優勝できる」と答えた。国民たちはもう、一瞬の輝きは放つが結果を残せない、「ブリリアントだが、すぐに色褪せるオレンジ」には飽き飽きしているのだ。
  チームの中心は、プライドを傷つけられたことで“大人の選手”へと進化したポテンシャルの高い選手たち。いよいよ機は熟した。南アフリカ大会でオランダは、悲願のワールドカップ初優勝を目指す。

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