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ナダル、フェデラーを脅かす
下剋上は起こるか。
~全仏オープン展望~ 

text by

秋山英宏

秋山英宏Hidehiro Akiyama

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photograph byHiromasa Mano

posted2010/05/23 08:00

ナダル、フェデラーを脅かす下剋上は起こるか。~全仏オープン展望~<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

クレーコートでは絶対の自信を持つナダル。昨年全仏の雪辱なるか

 全仏オープンは、5月23日から2週間にわたってパリのローランギャロスで開催される。昨年の大会ではロジャー・フェデラー(スイス、5月10日付世界ランキング1位)が念願の初優勝を果たし、史上6人目の四大大会全制覇を達成した。このフェデラーと、昨年の雪辱に燃えるラファエル・ナダル(スペイン、3位)を中心に、今大会も激しい優勝争いが繰り広げられることだろう。

 今季のフェデラーは、いつになく取りこぼしが目立つ。全仏前哨戦の一つ、ローマ大会では新鋭エルネスツ・ガルビス(ラトビア)に初戦負けを喫した。春先に肺感染症でツアーを離れた影響がまだ残っているのかもしれない。しかし、'04年ウィンブルドンから今年の全豪まで、四大大会では23大会連続で準決勝に進出するなど、大舞台での強さは群を抜く。開幕までには調子を整え、優勝争いに加わるだろう。

ナダルは“緩急”を覚え、タイトル奪回を狙う。

 優勝候補筆頭は、やはりナダルか。昨年は史上初の大会5連覇に挑んだが、4回戦でロビン・セーデリング(スウェーデン)に敗退した。クレーコートの王者はリベンジを誓っているはずだ。

 前哨戦でも、モンテカルロとローマの2大会で優勝。ツアー随一のフットワークは健在だ。敵はケガだけだろう。連戦でひざを痛めた昨年の失敗は繰り返さない、ということなのか、今回は1週おきにオフを入れながら前哨戦を戦っている。ローマ大会では決勝の試合後、「最高のプレーではなかったが、それでも勝てたことが余計うれしい」と話した。ケガが多いのは頑張りすぎるから、と指摘されるナダルだけに、このコメントは興味深い。全仏のタイトル奪回、さらにはランキング1位返り咲きを狙って、常に100%ではなく緩急をつけて戦うことを覚えようとしているのかもしれない。

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