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国内女子ツアーの危機?
日韓の実力を分けるもの。
~岡本綾子が語る“違い”とは~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byTaku Miyamoto

posted2012/07/12 06:00

2010年、2011年と賞金女王に輝いたアン・ソンジュ。今季も全美貞に次いで2位につけている。

2010年、2011年と賞金女王に輝いたアン・ソンジュ。今季も全美貞に次いで2位につけている。

 日本女子ツアーが韓国人選手に席巻されている。今季、7月1日までの17試合で韓国人の優勝が9回。中国人のフォン・シャンシャンの1回を加えると、実に半分以上の大会で日本人以外の選手が勝っていることになる。

 特にワールドレディス・サロンパス杯からニチレイレディスまでの7試合はすべて外国勢(韓国人6勝、中国人1勝)が優勝した。

 アース・モンダミン杯で服部真夕が最終日最終ホールにイーグルを奪って逆転優勝を果たし、“8週連続”の屈辱は免れたが、そもそも韓国人選手の躍進は今に始まったことではない。

 一昨年、昨年と2年連続でアン・ソンジュが賞金女王に君臨しているし、今季も賞金ランクトップ10の中に5人の韓国人の名前がある(7月1日現在)。

 日本国内だけでなく、米ツアーでも今や韓国人選手は優勝常連組となっている。'88年にク・オッキが韓国人初の米女子ツアー優勝を成し遂げて以来、23年間ですでに100勝を超えた。対する日本は樋口久子の4勝、岡本綾子の17勝、宮里藍の8勝などをすべて足しても'74年からの38年間で43勝である。韓国ゴルフ界の徹底したジュニア強化の成果か、明らかに日韓のレベルが逆転したといえよう。

日本人選手は「ビッグスコアを毎日出そうとせず、爆発力も一瞬」

 では、日本人選手が伸び悩んでいる理由は何だろうか。今季のウェグマンズLPGA選手権で優勝した中国のフォン・シャンシャンが興味深いコメントを発している。

「(日本人選手は)65とか66のビッグスコアを毎日出そうとは思わない。安定しているけど爆発力も一瞬だけ。でも米女子ツアーで活躍できるのは毎日、年間を通してビッグスコアを出せる選手。そこが(日本人選手との)違いかな」

 思い起こせばアメリカ人以外で初の米女子ツアー賞金女王に輝いた岡本綾子もこう語っていた。

「日本は1日3アンダーで守りに入る。でも、向こうの選手は3アンダー出せるなら5、6アンダー出せる日だとアグレッシブになる。その違いかな」

 国籍も時代も違う2人の発言は奇しくも共通していた。問われるのは、ゲーム、そしてスコアに対する貪欲さということか。日本人と韓国人の実力を分けているのは、技術だけではないような気がする。

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