Sports Graphic Number MoreBACK NUMBER

<世界最速のランナーに迫る> 男子マラソン 「人類は2時間の壁を破れるのか」~ゲブレシラシエ、マカウ、キプサング~ 

text by

善家賢

善家賢Masaru Zenke

PROFILE

photograph byKenta Yoshizawa

posted2012/07/05 06:01

<世界最速のランナーに迫る> 男子マラソン 「人類は2時間の壁を破れるのか」~ゲブレシラシエ、マカウ、キプサング~<Number Web> photograph by Kenta Yoshizawa

「今後100年で、記録は1時間56分まで伸びる」

 身体能力とランニング・エコノミーを兼ね備えたランナーの“心理の壁”が取り払われることで、「人類の持久力の限界」は更新されて行くのだ。

 2012年1月のドバイマラソンでは、エチオピアのアエレ・アブシェロが、初マラソンにもかかわらず、世界歴代4位の2時間4分23秒で優勝。初マラソンにおける世界最高記録をなんと、1分27秒も短縮した。

 ジョイナー博士は語る。

「科学的・統計的なデータを分析すると、世界記録が2時間を切るのは、2025年から'35年までの間だと推測でき、さらに、今後100年で、人間が出せるベストの記録は1時間56分まで伸びると考えられるのです」

 人類が、フルマラソンで2時間を切る日は、すでに目の前に来ているのかもしれない。

人類最速の男、ウサイン・ボルト。体操の世界王者・内村航平。そしてマラソンのアフリカ最強軍団……。彼らの究極の肉体の秘密を、最先端の撮影技術を駆使して解き明かすドキュメンタリー、NHKスペシャル“ミラクルボディー”が7月14日から3夜連続放送されます。

関連記事

BACK 1 2 3 4 5
ハイレ・ゲブレシラシエ
パトリック・マカウ
ウィルソン・キプサング
ロンドン五輪
オリンピック・パラリンピック

陸上の前後の記事

ページトップ