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スペイン大会を成功させた、
新生K-1の次なる戦略。
~世界全域をマーケットに~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

PROFILE

photograph byK-1 GLOBAL/Ben Pontier

posted2012/06/20 06:01

会場で開会宣言をした魔裟斗は、今大会の各試合に3000ドルのKOボーナスを出した。

会場で開会宣言をした魔裟斗は、今大会の各試合に3000ドルのKOボーナスを出した。

 新生K-1が再スタートを切った。5月27日(現地時間)、スペインの首都マドリードで『K-1 RISING2012』を開催したのだ。かつてK-1は世界全域で放送されていたため、ヨーロッパでも知名度は抜群。関係者の間では大会告知から開催までの期間が短すぎることを不安視する声もあったが、いざフタを開けてみると5000人以上の観客が集まった。

 かつてK-1を拠点に活動していた選手たちは、その復活を手放しに喜んだ。

「本当にK-1が戻ってきたんだな」

 K-1黎明期には選手として活躍、現在は名門オランダメジロジムでアンディ・サワーらのトレーナーを務めるアンドレ・マナートは大会前、感慨深そうにそう語った。古くから付き合いのある者は、ファイトマネーだけで生活できる環境を少なくとも一度は整えたK-1の凄さが身に沁みてわかるのだろう。

 ボクシング転向を一時棚上げ、年内限定でK-1に参戦することにしたバダ・ハリは今大会で勝利を収めたが、新進のブラジル人選手に手こずった。しばらくボクシングの練習ばかりしていたせいだろうか。K-1ファイターとしてのバダ・ハリのキャリアの中で足りないのはワールドGPの優勝だけだ。

次回ロサンゼルス大会では、どんなサプライズが投入されるのか?

 選手や関係者の思いは変わらない一方で、K-1を取り巻く環境面は大きく変わった。今大会を日本で観る術は英語放送のネット配信しかなかった。自分を育ててくれたK-1を建て直すため、スポークスマン的役割のエグゼクティブプロデューサーに就任した魔裟斗も、前日記者会見や開会セレモニーでのスピーチは英語で押し通した。

 観客の大半は地元民で、集まったマスコミはヨーロッパや北アフリカからということになれば、その方が自然だろう。新K-1のマーケットは日本だけではなく、世界全域。ワールドワイドな展開に、魔裟斗は一縷の望みをかけている。

 次回大会は、9月8日のロサンゼルス。売りはアメリカやカナダのヘビー級選手を集めた北米GPの開催だ。今回9年ぶりとなるミルコ・クロコップのK-1復帰を実現させたように、新K-1はロス大会でもサプライズを投入する計画を立てているという。世界をアッと言わせることができるか。

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